======アクロマンチュラの毒====== =====基本情報===== * 種類 (Type): [[ポーション]]材料、クラスC取引禁止物質 * 所有者 (Owners): [[ホラス・スラグホーン]]、[[ハリー・ポッター]] (一時的) * 製造者 (Maker): [[アクロマンチュラ]] (特に [[アラゴグ]]) =====説明と外見===== [[アクロマンチュラ]]として知られる巨大な魔法蜘蛛が生成する、極めて強力な毒液。原著においてその色や粘性といった具体的な外見に関する詳細な描写はないが、その致死性は非常に高く、[[アクロマンチュラ]]が獲物を仕留めるために使用する。 この毒は魔法薬の材料として極めて希少価値が高く、市場に出回ることはほとんどない。その価値と危険性から、[[魔法省]]によって**クラスC取引禁止物質**に指定されており、所持や売買は厳しく規制されている。 =====魔法的な特性と用途===== アクロマンチュラの毒の最も重要な特性は、価値ある[[ポーション]]の材料となることである。[[ホラス・スラグホーン]]によれば、その価値は「1パイント瓶で100[[ガリオン]]は下らない」とされ、魔法薬学の専門家にとっては垂涎の的となる。 原著では、この毒が具体的にどの[[ポーション]]の調合に使用されるかは明記されていない。しかし、その価格と希少性から、非常に高度で強力な魔法薬の調合に必要とされることが示唆されている。 =====物語における役割===== アクロマンチュラの毒は、『[[ハリー・ポッターと謎のプリンス]]』の物語において、極めて重要な役割を果たす。 長年[[禁じられた森]]に棲んでいた[[アクロマンチュラ]]の[[アラゴグ]]が老衰で死んだ際、[[ハリー・ポッター]]は[[幸運の液体]]([[フェリックス・フェリシス]])の影響下で、[[ルビウス・ハグリッド]]を訪ねる。そこで彼は[[アラゴグ]]の亡骸から、価値ある毒を大量に採取するという機転を見せた。 その後、ハリーは[[アラゴグ]]の葬儀に参列した[[ホラス・スラグホーン]]に、採取した毒をプレゼントした。希少な[[ポーション]]材料に目がないスラグホーンはこの予期せぬ贈り物に大喜びし、ハリーに対する評価と信頼を大きく高めた。この出来事が決定的なきっかけとなり、ハリーはスラグホーンから、[[トム・リドル]]が[[分霊箱]]について質問した際の、改竄されていない完全な記憶を引き出すことに成功するのである。このように、アクロマンチュラの毒は、ヴォルデモート卿の不死の秘密を解き明かすための重要な鍵を手に入れるための //触媒// として機能した。 =====幕後情報===== * 映画版『ハリー・ポッターと謎のプリンス』では、ハリーが複数の小瓶に[[アラゴグ]]の毒を採取するシーンが視覚的に描かれている。(映画版の設定) * ビデオゲーム『ホグワーツ・レガシー』など一部の作品では、プレイヤーが収集可能な[[ポーション]]材料として登場する。(ゲーム設定)