======ウィザーディング・ワールド====== =====基本情報===== * **種別 (Type):** 秘密社会、並行文明 * **所在地 (Location):** 全世界。非魔法族([[マグル]])の社会と重なり合いながら、魔法的に隠されて存在する。 * **住民 (Inhabitants):** [[魔女]]、[[魔法使い]]、および[[ゴブリン]]、[[屋敷しもべ妖精]]、[[ケンタウルス]]など、知性を持つ多種多様な[[魔法生物]]。 * **統治機構 (Governance):** 各国に独自の魔法政府が存在する(例:イギリスの[[魔法省]])。[[国際魔法使い連盟]]が国際的な法規制や協力を監督する。 * **基本法 (Fundamental Law):** [[国際機密保持法]]。1692年に制定され、魔法界の存在を[[マグル]]から完全に秘匿することをすべての[[魔法族]]に義務付けている。 =====記述と歴史===== ウィザーディング・ワールド(//Wizarding World//、魔法界)は、魔法の能力を持つ人々が形成する、世界規模のコミュニティです。彼らは独自の政府、法律、経済(通貨は[[ガリオン]]、[[シックル]]、[[クヌート]])、教育制度([[ホグワーツ魔法魔術学校]]など)、医療([[聖マンゴ魔法疾患傷害病院]])、文化、メディア([[日刊予言者新聞]]など)を持ち、自給自足の社会を築いています。 その歴史は古く、中世ヨーロッパの魔女狩りなど、[[マグル]]による迫害の歴史を経て、魔法族は自らを隠す道を選びました。この長年の緊張関係は、1689年の大規模な反乱を経て、1692年の[[国際機密保持法]]の制定という形で最高潮に達しました。以来、魔法界は[[マグル]]の目からその存在を隠し続けており、両世界の交流は厳しく制限されています。 20世紀後半、魔法界は史上最悪の[[闇の魔法使い]]である[[ヴォルデモート卿]]の台頭により、二度にわたる大規模な戦争(第一次・第二次魔法戦争)を経験しました。この戦争は、魔法界の社会構造と価値観に深刻な影響を与え、物語の中心的対立軸となりました。 =====物語における役割===== ウィザーディング・ワールドは、[[ハリー・ポッター]]シリーズ全体の舞台です。物語は、[[マグル]]の世界で育ち、自分が[[魔法使い]]であることを知らなかった[[ハリー・ポッター]]の視点を通して、この驚異的で複雑な世界の姿を明らかにしていきます。 読者や観客はハリーと共に、[[ダイアゴン横丁]]の活気、[[ホグワーツ]]の神秘、[[魔法省]]の官僚主義、そして純血主義のような社会の暗部を体験します。物語の核心は、[[ヴォルデモート卿]]とその信奉者である[[死喰い人]]が掲げる[[純血]]思想と、それに抵抗する人々との間のイデオロギー闘争であり、魔法界そのものの未来を賭けた戦いです。 =====主要な組織と場所===== ウィザーディング・ワールドを構成する、イギリスにおける主要な組織や場所は以下の通りです。 * **政府・司法:** * [[魔法省]] * [[ウィゼンガモット]] * [[アズカバン]] * **教育:** * [[ホグワーツ魔法魔術学校]] * [[ボーバトン魔法アカデミー]] (フランス) * [[ダームストラング専門学校]] (北ヨーロッパ) * **経済・商業:** * [[ダイアゴン横丁]] * [[ノクターン横丁]] * [[ホグズミード村]] * [[グリンゴッツ魔法銀行]] * **住居:** * [[ゴドリックの谷]] * [[隠れ穴]] * [[ブラック邸]] * **その他:** * [[聖マンゴ魔法疾患傷害病院]] * [[不死鳥の騎士団]] =====幕後情報===== * **用語の起源:** 「ウィザーディング・ワールド (Wizarding World)」という用語は、原作小説内でキャラクターが日常的に使用する言葉ではありません。作中では「われらの世界 (our world)」や「魔法界 (the wizarding community)」といった表現が一般的です。 * **公式ブランド:** 「Wizarding World」は、後にJ.K.ローリングおよびワーナー・ブラザースによって、『ハリー・ポッター』シリーズと『ファンタスティック・ビースト』シリーズを含む、すべての公式作品、商品、ウェブサイト(旧Pottermore)、テーマパークなどを包括する公式ブランド名として採用されました。(公式ブランド設定)