======ガレオン====== =====基本情報===== * タイプ: [[魔法通貨]] * 所有者: イギリスの[[魔法界]] * 製造者: [[ゴブリン]] ([[グリンゴッツ魔法銀行]]により発行) =====説明と外観===== ガレオン (Galleon) は、イギリスの[[魔法界]]で流通している3種類の硬貨のうち、最も価値が高い金貨です。しばしば//ガレオン金貨//とも呼ばれます。 外観は大きく、輝く黄金色をしています。硬貨の縁に沿って、それを鋳造した[[ゴブリン]]を識別するための連続したシリアルナンバーが刻まれています。この番号は、硬貨の信頼性を保証し、偽造を防ぐ役割を担っていると考えられます。 =====魔法の特性と用途===== ガレオンの主な用途は、イギリス[[魔法界]]における最高額面の通貨単位としての機能です。その価値は他の硬貨と厳密に定められています。 * **為替レート:** * 1 ガレオン = 17 [[シックル]] * 1 ガレオン = 493 [[クヌート]] 単なる金属片ではなく、ガレオンには魔法的な特性が付与されています。 * **[[変幻自在術]] (Protean Charm):** [[ハーマイオニー・グレンジャー]]は[[ダンブルドア軍団]]のメンバー間の秘密の連絡手段として、偽のガレオン金貨にこの呪文をかけました。本物のガレオンの縁に刻まれたシリアルナンバーを模倣し、その数字が次の会合の日時に自動的に変化するように細工しました。これにより、[[ドローレス・アンブリッジ]]の監視を逃れて安全に情報を伝達することができました。 * **[[双子の呪い]] (Geminio Curse) と**灼熱の呪い** (Flagrante Curse):** [[ベラトリックス・レストレンジ]]が[[グリンゴッツ魔法銀行]]に所有していた金庫では、中に保管されていた宝物([[分霊箱]]である[[ハッフルパフのカップ]]を含む)を守るため、ガレオン金貨にこれらの強力な呪いがかけられていました。侵入者が金貨に触れると、それは際限なく分裂・増殖し、同時に触れた者を焼くほどの高熱を帯びるようになっていました。 なお、[[レプラコーン]]が作り出す金貨は数時間で消えてしまいますが、[[ゴブリン]]が鋳造した本物のガレオンは永続的な価値を持ちます。 =====歴史===== ガレオンの正確な起源は不明ですが、何世紀にもわたってイギリス[[魔法界]]の経済基盤として機能してきました。その鋳造と管理は、金属加工と金融において卓越した技術を持つ種族である[[ゴブリン]]によって、[[グリンゴッツ魔法銀行]]を通じて独占的に行われています。 =====物語における役割===== ガレオンは物語全体を通して、富の象徴や重要なプロットデバイスとして何度も登場します。 * **[[ハリー・ポッター]]の遺産:** 11歳のハリーが初めて[[グリンゴッツ魔法銀行]]を訪れ、両親が遺した金庫に山積みされたガレオン金貨を目にしたことは、彼が[[魔法界]]の一員であり、もはや[[ダーズリー家]]に経済的に依存する必要がないことを象徴する重要な場面でした。 * **[[三大魔法学校対抗試合]]の賞金:** ハリーが獲得した優勝賞金1,000ガレオンは、[[フレッド・ウィーズリー]]と[[ジョージ・ウィーズリー]]に渡され、彼らが夢であった悪戯専門店[[ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ]]を開業するための資金となりました。 * **[[ダンブルドア軍団]]の連絡手段:** 上述の通り、魔法がかけられた偽のガレオンは、[[ダンブルドア軍団]]の活動において不可欠な道具として機能しました。 * **[[魔法省]]の懸賞金:** 第二次魔法戦争が激化する中、[[ヴォルデモート]]の支配下にある[[魔法省]]は、「好ましからざる人物No.1」に指定された[[ハリー・ポッター]]の捕獲に10,000ガレオンという高額の懸賞金をかけました。 =====舞台裏情報===== * J.K. ローリングはインタビューで、1ガレオンの価値は執筆当時でおおよそ5イギリス・ポンドに相当すると述べたことがありますが、これはあくまで目安であり、為替レートは変動する可能性があるとも付け加えています。(著者インタビュー) * 映画シリーズに登場するガレオン金貨は、撮影用に独自のデザインが施されており、必ずしも小説で描写された「[[ゴブリン]]のシリアルナンバーが縁に刻まれている」という設定とは一致していません。(映画設定)