======ゴーント家====== =====概要===== ゴーント家 (The Gaunt Family) は、[[サラザール・スリザリン]]の直系の末裔を主張する、古くからの純血の魔法使いの家系です。彼らは[[パーセルタング]]を話す能力を代々受け継いできたことで知られていますが、同時に純血の血筋を維持するための近親婚を繰り返した結果、精神的な不安定さ、暴力性、そして貧困に陥りました。この家系は[[サラザール・スリザリン]]と、三代兄弟の伝説に登場する[[カドマス・ペベレル]]の両方の血を引いており、[[スリザリンのロケット]]と[[蘇りの石]]がはめ込まれた指輪という二つの重要な家宝を所有していました。物語におけるゴーント家の最も重要な役割は、その最後の末裔である[[トム・マールヴォロ・リドル]]、すなわち[[ヴォルデモート卿]]を生み出したことです。 =====歴史===== * **起源と血統:** ゴーント家は、[[ホグワーツ魔法魔術学校]]の創設者の一人である[[サラザール・スリザリン]]の直接の子孫です。さらに、[[死の秘宝]]の一つである[[蘇りの石]]の最初の所有者、[[カドマス・ペベレル]]の血も引いています。この輝かしい血統は、ゴーント家にとって最大の誇りの源でした。 * **純血主義と没落:** ゴーント家は純血の地位に異常なまでの執着心を持ち、その血を守るために代々いとこ同士で結婚するなどの近親婚を繰り返しました。この習慣が、一族に共通する精神的な不安定さや気性の荒さ、そして魔力の減退を招いたと考えられています。かつては裕福であったと推測されますが、浪費や管理能力の欠如により、20世紀初頭には[[リトル・ハングルトン]]の村外れにある荒れ果てた小屋で、極度の貧困生活を送るまでに落ちぶれていました。 * **20世紀の動向:** 物語に直接登場する最後のゴーント家は、当主の[[マールヴォロ・ゴーント]]と、その息子[[モーフィン・ゴーント]]、娘[[メローピー・ゴーント]]の三人です。1925年、マールヴォロとモーフィンは[[魔法省]]の役人ボブ・オグデンを襲撃した罪で[[アズカバン]]に投獄されました。 * **メローピー・ゴーントとトム・リドル:** 父と兄からの虐待により魔法力を抑圧されていた[[メローピー・ゴーント]]は、二人が収監されている間に、かねてから想いを寄せていた村の裕福なマグル、[[トム・リドル・シニア]]に[[愛の妙薬]]を飲ませて駆け落ちしました。しかし、彼女が薬の使用をやめると、トム・リドルは妊娠中の彼女を捨てて村へ戻ってしまいました。絶望したメローピーはロンドンへ向かい、そこで息子を出産した後、息子の名前を[[トム・マールヴォロ・リドル]]と名付けて間もなく亡くなりました。 * **血統の終焉:** [[ホグワーツ]]の生徒となった[[トム・マールヴォロ・リドル]]は、自身の出自を調べる中でゴーント家に行き着きます。彼は叔父である[[モーフィン・ゴーント]]を訪ね、リドル一家の殺害を実行しました。そしてモーフィンの記憶を改竄し、彼に罪を着せました。モーフィンは[[アズカバン]]で死亡し、[[ヴォルデモート卿]]となったトム・リドルが1998年に死亡したことで、ゴーント家の男系の血筋は完全に途絶えました。 =====血統と特徴===== * **[[パーセルタング]] (Parseltongue):** [[サラザール・スリザリン]]から受け継いだ、蛇と話す能力。ゴーント家はこの能力を偉大な血筋の証として非常に誇りに思っていました。 * **外見:** 長年の近親婚の影響で、[[マールヴォロ・ゴーント]]と[[モーフィン・ゴーント]]の容姿は「猿のよう」と形容される、どこか均整の取れていない顔立ちをしていました。一方で[[メローピー・ゴーント]]は生気がなく、左右の目の向きが違うと描写されています。 * **性格:** 非常に傲慢で、暴力的かつ精神的に不安定な傾向があります。純血でない者やマグルを極端に見下しており、自分たちの血統以外に価値を認めていませんでした。 =====著名な家族構成員===== * **[[サラザール・スリザリン]] (Salazar Slytherin):** 一族の最も著名な先祖。 * **[[カドマス・ペベレル]] (Cadmus Peverell):** [[蘇りの石]]を所有していた先祖。 * **[[マールヴォロ・ゴーント]] (Marvolo Gaunt):** 20世紀初頭の家長。一族の血統と家宝を唯一の誇りとしていた。 * **[[モーフィン・ゴーント]] (Morfin Gaunt):** マールヴォロの息子。ほとんど[[パーセルタング]]しか話さず、非常に暴力的。 * **[[メローピー・ゴーント]] (Merope Gaunt):** マールヴォロの娘。家族からの虐待で魔法力を十分に発揮できずにいたが、[[ヴォルデモート卿]]の母親となった。 * **[[トム・マールヴォロ・リドル]] (Tom Marvolo Riddle):** [[ヴォルデモート卿]]として知られる、ゴーント家最後の末裔。 =====所有していた重要な物品===== * **[[スリザリンのロケット]] (Slytherin's Locket):** [[サラザール・スリザリン]]本人から受け継がれてきた、蛇の形をした「S」の文字が緑色の石で飾られた金のロケット。[[メローピー・ゴーント]]が困窮の末に安値で手放し、後に[[ヴォルデモート卿]]によって[[分霊箱]]にされた。 * **[[ペベレルの指輪]] (The Peverell Ring):** [[カドマス・ペベレル]]から受け継がれた、[[蘇りの石]]がはめ込まれた金の指輪。マールヴォロが家宝として誇示していた。この指輪もまた、[[ヴォルデモート卿]]によって[[分霊箱]]にされた。 =====名前の由来===== 英語の "Gaunt" は、「(病気や飢えで)痩せ衰えた、やつれた」という意味を持ちます。これは、20世紀におけるゴーント家の肉体的、精神的、そして経済的な衰退ぶりを的確に表しています。 =====幕後情報===== * [[ゴーームレイス・ゴーント]] (Gormlaith Gaunt) は、17世紀に生きたゴーント家の一員で、アメリカの[[イルヴァーモーニー魔法魔術学校]]の創設者であるイゾルト・セイアの叔母にあたります。彼女はイゾルトを誘拐・監禁し、後にイルヴァーモーニーを襲撃しました。(Pottermore) * [[コーヴィナス・ゴーント]] (Corvinus Gaunt) は、18世紀に[[ホグワーツ]]の配管設備が近代化された際に在学していたゴーント家の子孫です。彼は[[秘密の部屋]]の入り口が外部に知られないよう、巧みに女子トイレの配管に組み込むことで守りました。(Pottermore)