======シビル・トレローニー====== =====简介===== シビル・パトリシア・トレローニー(Sybill Patricia Trelawney)は、[[ホグワーツ魔法魔術学校]]の[[占い学]]の教授である。有名な[[予見者]]であったカサンドラ・トレローニーの玄孫(孫の孫)にあたる。普段の言動は芝居がかっており、多くの[[魔法使い]]や[[魔女]]から胡散臭い人物と見なされているが、無意識のうちに本物の[[予言]]を行う真の[[予見者]]としての能力を持つ。彼女が[[アルバス・ダンブルドア]]との採用面接中に行った「選ばれし者」に関する[[予言]]は、[[ヴォルデモート卿]]による[[ポッター家]]襲撃の引き金となり、物語全体の根幹を成す重要な出来事となった。 =====生平===== **ホグワーツ採用まで** 著名な[[予見者]]、[[カサンドラ・トレローニー]]の子孫として生まれる。[[ホグワーツ魔法魔術学校]]の卒業生である。 1980年、[[ホッグズ・ヘッド]]にて[[ホグワーツ魔法魔術学校]]の[[占い学]]教授の職を求め、[[アルバス・ダンブルドア]]と面接を行った。[[ダンブルドア]]は彼女の能力に懐疑的で採用を見送ろうとしたが、その瞬間、トレローニーはトランス状態に陥り、最初の本物の[[予言]]を口にした。それは「//闇の帝王を打ち破る力を持つ者//」の誕生を告げるものであった。この[[予言]]の一部は、当時[[死喰い人]]であった[[セブルス・スネイプ]]によって盗み聞きされ、[[ヴォルデモート卿]]に報告された。自身の[[予言]]が[[ヴォルデモート卿]]に知られたことで命の危険に晒されることを案じた[[ダンブルドア]]は、彼女を保護するために[[ホグワーツ]]に採用し、北塔の部屋を与えた。 **第二次魔法戦争** [[ハリー・ポッター]]が3年生の時から、彼らに[[占い学]]を教える。授業では毎年必ず生徒の死を[[予言]]するなど、その大げさな言動から[[ミネルバ・マクゴナガル]]や[[ハーマイオニー・グレンジャー]]といった現実主義的な人物からは全く信用されていなかった。しかし、ハリーが3年生の終わりに行った二つ目の本物の[[予言]]では、「//今宵、闇の帝王の召使いが鎖を解かれ、主人と再会するだろう//」と告げ、[[ピーター・ペティグリュー]]の逃亡と[[ヴォルデモート卿]]への合流を正確に言い当てた。 1995年、[[魔法省]]から派遣された[[ドローレス・アンブリッジ]]によって監視対象とされ、屈辱的な査定の末に解雇を言い渡される。しかし、[[ダンブルドア]]の介入により[[ホグワーツ]]に留まることを許された。その後、ケンタウルスの[[フィレンツェ]]と共同で教鞭を執ることになり、彼女はこれを屈辱と感じていた。 1998年の[[ホグワーツの戦い]]では、城を守るために戦いに参加。[[水晶玉]]を武器として使い、[[死喰い人]]を撃退し、[[狼人間]]の[[フェンリール・グレイバック]]を気絶させるなどの活躍を見せた。 =====外貌と性格===== **外貌** 非常に痩せており、巨大な眼鏡をかけているため、その目は数倍の大きさに拡大されて見える。常にショールや数珠を何重にも身につけている。彼女のいる北塔の部屋は、シェリー酒の香りが充満している。 **性格** 非常に芝居がかった、ドラマチックな話し方をする。常に悲劇的な未来を[[予言]]することを好み、生徒たちの不安を煽る傾向がある。自身の能力や[[占い学]]という学問が疑われることを極度に嫌い、非常に繊細で傷つきやすい一面を持つ。シェリー酒を好んでおり、しばしば精神的な支えとしている。しかし、その奇抜な性格の裏には、[[ホグワーツの戦い]]で勇敢に戦うなど、確かな勇気も秘めている。 =====魔法能力と技巧===== * **予見能力 (Seer Abilities):** トレローニー教授の最も重要な能力。彼女は本物の[[予見者]]だが、その力は無意識下でしか発揮されない。[[予言]]をしている間の記憶は本人には全く残らない。物語の中で、少なくとも二つの極めて重要な[[予言]]を行っている。 * **占い学 (Divination):** 茶の葉占いや[[水晶玉]]占い、カード占いなど、様々な占術を教える。しかし、彼女が意識的に行う占いのほとんどは曖昧で、信憑性に欠けるものが多い。 * **決闘 (Dueling):** [[ホグワーツの戦い]]では、魔法で[[水晶玉]]を加速させて投げつけ、[[フェンリール・グレイバック]]を打ち負かすなど、戦闘においても一定の能力を示した。 * **杖 (Wand):** **ハシバミ**と**ユニコーンのたてがみ**、9.5インチ、非常によくしなる。(Pottermore) =====重要物品===== * **[[水晶玉]] (Crystal Balls):** [[占い学]]の授業で用いる主要な道具。[[ホグワーツの戦い]]では武器として使用された。 * **ティーカップ (Tea Cups):** 茶の葉占い(Tasseomancy)のために使用する。 * **シェリー酒のボトル (Sherry Bottles):** 彼女の部屋に多数保管されており、精神的な慰めとして頻繁に飲んでいる。 =====人际关系===== * **[[アルバス・ダンブルドア]]:** 彼女の保護者。[[予言]]のことで命を狙われる彼女を守るため、[[ホグワーツ]]に雇い入れた。トレローニーが周囲から孤立する中でも、一貫して彼女に信頼と敬意を払っていた。 * **[[ミネルバ・マクゴナガル]]:** [[占い学]]に対して極めて懐疑的であり、トレローニーの芝居がかった態度にしばしば苛立ちを見せる。しかし、[[アンブリッジ]]が彼女を不当に扱った際には、同僚として擁護した。 * **[[ハーマイオニー・グレンジャー]]:** [[占い学]]を「不正確な当て推量」とみなし、トレローニーをペテン師だと考えていた。最終的に、怒りをもって授業を放棄した。 * **[[ラベンダー・ブラウン]]と[[パーバティ・パチル]]:** 彼女の最も熱心な信奉者であり、トレローニーの[[予言]]の一つ一つを真剣に受け止めていた。 * **[[ドローレス・アンブリッジ]]:** 彼女を徹底的に見下し、授業中に屈辱を与え、最終的に解雇した。 * **[[フィレンツェ]]:** [[アンブリッジ]]によってトレローニーが解雇された後、[[占い学]]の教授として採用されたケンタウルス。トレローニーは彼を「馬」と呼び、自分の地位を奪った侵入者として敵視していた。 =====名前の語源===== * **シビル (Sybill):** 古代ギリシャやローマの有名な女性預言者「シビュラ(Sibyl)」に由来する。彼女の[[予見者]]としての役割を象徴している。 * **トレローニー (Trelawney):** イギリスのコーンウォール地方によく見られる姓。作者によれば、「印象的でありながら、どこか少しがっかりするような」響きの名前として選ばれたという。(作者インタビュー) =====幕後情報===== * 映画版では、女優のエマ・トンプソンが演じている。 * ミドルネームの「パトリシア(Patricia)」は、作者J.K.ローリングが公式サイト(後のPottermore)で明かした設定である。