======ナギニ====== =====简介===== **ナギニ** (Nagini) は、当初は血の呪いを受けた人間の女性([[マレディクタス]])でしたが、最終的に巨大な蛇の姿に永久に変身し、[[ヴォルデモート]]卿の最も忠実な僕であり、彼の[[魂の器 (ホークラックス)]]の一つとなった生物です。彼女の人間としての背景は『ファンタスティック・ビースト』シリーズで描かれ、蛇としての役割は『ハリー・ポッター』シリーズ本編の後半における重要な存在です。 なお、一部で人間時の彼女が「ジャラシー」という名前であるという情報が見られますが、これは公式設定ではなく、正規の名前は一貫して**ナギニ**です。 =====生平===== ====='ファンタスティック・ビースト'シリーズでの描写==== (『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』映画設定) * 1927年、ナギニは自らの意思に反して蛇に変身する見世物として、パリの魔法サーカス「アルカヌス」に所属していました。彼女は、いずれ自身の姿が完全に蛇になってしまうという「血の呪い」を持つ[[マレディクタス]]でした。 * サーカスで、彼女は同じく孤独を抱える[[クリーデンス・ベアボーン]]と親しくなります。二人は共にサーカスを脱走し、クリーデンスの出自を探す旅に出ました。 * 彼女は[[ゲラート・グリンデルバルド]]の危険な思想に反対し、彼の集会ではクリーデンスを引き留めようとしましたが、最終的にクリーデンスはグリンデルバルド側についてしまいます。ナギニは[[ニュート・スキャマンダー]]らと共にその場を離れました。 =====ヴォルデモート卿の蛇として===== * その後、どの時点で完全に蛇になったかは不明ですが、力を失った[[ヴォルデモート]]がアルバニアの森に潜伏していた時期に彼と出会ったとされています。 * 彼女は[[ヴォルデモート]]に絶対的な忠誠を誓い、彼の言葉を理解する特別な絆で結ばれていました。[[ヴォルデモート]]は不完全な肉体を維持するために、彼女の毒を[[ピーター・ペティグリュー]]に搾らせ、それを[[ユニコーン]]の血と混ぜたものを飲んでいました。 * 1994年、[[ヴォルデモート]]は[[魔法省]]の役人[[バーサ・ジョーキンズ]]を殺害し、その死を利用してナギニを自身の6番目の[[魂の器 (ホークラックス)]]にしました。 * 1995年、[[アーサー・ウィーズリー]]を[[魔法省]]の[[神秘部]]で襲撃し重傷を負わせました。この光景は、[[ヴォルデモート]]と精神的につながっていた[[ハリー・ポッター]]によって目撃されました。 * 1997年、[[ゴドリックの谷]]で、死亡した[[バチルダ・バグショット]]の身体に潜み、[[ハリー・ポッター]]と[[ハーマイオニー・グレンジャー]]を待ち伏せ、襲撃しました。 * 1998年の[[ホグワーツの戦い]]において、[[ヴォルデモート]]は最後の[[魂の器 (ホークラックス)]]である彼女を魔法の球体で保護していましたが、[[ネビル・ロングボトム]]が[[組分け帽子]]から現れた[[グリフィンドールの剣]]を使い、一振りでナギニの首をはねて殺害しました。これにより、[[ヴォルデモート]]の最後の[[魂の器 (ホークラックス)]]が破壊されました。 =====外貌と性格===== =====人間として===== (『ファンタスティック・ビースト』シリーズ設定) * 美しい東アジア系の女性で、長く黒い髪を持っています。物静かで思慮深く、他者への共感能力が高い性格です。自身の運命に苦悩し、やがて人間性を失うことへの深い恐怖を抱いていました。 =====蛇として===== * //「ハリーの太腿ほどもある」//と描写される巨大な蛇で、体長は少なくとも12フィート(約3.6メートル)はありました。緑色の鱗を持ち、毒牙は非常に鋭いです。 * 性格は極めて攻撃的で、主である[[ヴォルデモート]]に絶対的に忠実です。[[パーセルタング]]を解する[[ヴォルデモート]]の複雑な命令を正確に実行できる高い知性を持っています。 =====魔法能力と技巧===== * **マレディクタス (Maledictus)**: 生まれながらにして動物に変身する血の呪いを受けています。[[動物もどき (アニメーガス)]]とは異なり、この変身は最終的に不可逆的なものとなります。(『ファンタスティック・ビースト』シリーズ設定) * **強力な毒 (Potent Venom)**: 彼女の毒は非常に強力で、魔法的な特性を持っています。彼女が与えた傷は、通常の手段では治癒が極めて困難です。 * **魂の器 (Horcrux)**: [[ヴォルデモート]]の魂の一部を内包していたため、不死に近い存在となり、主人との間に強い精神的な繋がりを持っていました。 =====人际关系===== * **[[ヴォルデモート]]卿**: 主従関係にありましたが、[[ヴォルデモート]]が愛情に近い感情を見せた数少ない存在の一人です。彼はナギニを「ペット」以上の存在として扱い、常に傍に置きました。 * **[[クリーデンス・ベアボーン]]**: 人間だった頃の唯一無二の親友でした。二人は互いの孤独を理解し、支え合いました。(『ファンタスティック・ビースト』シリーズ設定) * **[[ネビル・ロングボトム]]**: 自身を破壊した敵。[[ネビル・ロングボトム]]は真の[[グリフィンドール]]生としての勇気を示し、ナギニを討ち取りました。 =====名前の詞源===== * 「ナギニ (Nagini)」は、ヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教の神話に登場する蛇神「ナーガ (Nāga)」の女性形です。ナーガはしばしば偉大な力を持つ蛇、特にキングコブラの姿で描かれ、神聖な存在とされています。 =====幕后信息===== * 人間時のナギニは、映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018年)で初めて登場し、韓国人女優のクローディア・キムが演じました。 * 作者のJ.K.ローリングは、ナギニが[[マレディクタス]]であるという設定は、かなり以前から構想していたと語っています。(Pottermore / 作者インタビュー) * 前述の通り、「ジャラシー (Jealousy)」という名前は、一部のファンコミュニティで誤って広まった非公式の名称であり、公式の書籍、映画、その他の資料において、彼女がそのように呼ばれたことは一度もありません。