======スウーピング・イーヴル (Swooping Evil)====== =====基本情報===== * タイプ (Type): [[神奇生物]] * 外見 (Appearance): 青と緑の鱗を持つ、蛇のような胴体と蝶のような巨大な翼を持つ生物。 * 特徴 (Features): 飛んでいない時は、緑色のトゲのついた小さな繭の中に収まっている。 * 食性 (Diet): 主に人間の脳を好む。 * 出典 (Source): 映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』 =====詳細と習性===== スウーピング・イーヴルは、非常に特異な生態を持つ[[神奇生物]]である(映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』)。その姿は一見すると爬虫類と昆虫の混合体のように見える。青と緑の美しい鱗に覆われた体を持ち、広げると巨大になる翼で空中を滑るように飛ぶことができる。 この生物の最も興味深い特徴の一つは、その二重の形態である。活動していない時は、トゲのついた緑色の小さな繭の中に完全に収縮している。この状態では非常に携帯しやすく、[[魔法動物学者]]である[[ニュー・スキャマンダー]]は彼の[[魔法のトランク]]の中でこの繭を保管していた。 スウーピング・イーヴルは肉食性で、特に人間の脳を好むため、非常に危険な生物と見なされている。その皮はいくつかの呪文をはじく特性を持っているようである。 =====魔法的な能力と利用法===== スウーピング・イーヴルの最も重要な魔法的特性は、その**毒**にある。 * **忘却効果**: この生物が分泌する毒は、適切に希釈して散布することで、悪い記憶を消し去る効果を持つ。この効果は、広範囲に及ぶ忘却呪文([[オブリビエイト]])と同様の役割を果たすことができる。ただし、毒の原液は極めて危険である。 =====劇中での役割===== スウーピング・イーヴルは、[[ニュー・スキャマンダー]]の所有する[[神奇生物]]の一体として、1926年に[[ニューヨーク]]で起きた事件で重要な役割を果たした(映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』)。 * **MACUSAからの脱出**: [[ニュー・スキャマンダー]]と[[ティナ・ゴールドスタイン]]が[[アメリカ合衆国魔法議会]] (MACUSA) の死刑室に捕らえられた際、ニュートは隠し持っていたスウーピング・イーヴルの繭を解き放った。スウーピング・イーヴルは死刑執行人たちを攻撃し、二人の脱出を助けた。 * **ノー・マジの記憶消去**: 物語のクライマックスで、[[オブスキュラス]]の存在が[[ニューヨーク]]の[[ノー・マジ]](非魔法族)たちに露見してしまった。事態を収拾するため、ニュートは[[サンダーバード]]のフランクに協力を依頼。フランクが作り出した雨雲にスウーピング・イーヴルの毒を希釈して混ぜ、街全体に降らせることで、[[ノー・マジ]]たちの魔法に関する記憶を一斉に消去した。 =====幕後情報===== * スウーピング・イーヴルは、J.K. ローリングによる《ハ利ー・ポッター》原作小説シリーズには一切登場しない。この生物は、映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズのために特別に創作された存在である。 * その名称(Swooping Evil、直訳:急降下する悪)は、その飛行方法と危険な性質を的確に表している。