======ディタニー====== =====基本信息===== * タイプ: [[魔法植物]]、[[魔法薬]]の材料 * 主な形態: ディタニーのエッセンス (Essence of Dittany) * 主な使用者: [[ハーマイオニー・グレンジャー]]、[[セブルス・スネイプ]]、[[ホラス・スラグホーン]] =====記述と外観===== ディタニーは、極めて強力な治癒・回復特性を持つ魔法植物です。原作小説では植物そのものの詳細な描写は少ないですが、主に「ディタニーのエッセンス」という液体状の形で使用されます。このエッセンスを傷口に数滴垂らすと、傷から**緑がかった煙**が立ち上り、まるで何日も経過したかのように皮膚が急速に再生します。その効力は非常に高く、魔法界の基本的な救急用品として重宝されています。 =====魔法特性と用途===== ディタニーの最も重要な特性はその治癒能力にあります。主な用途は以下の通りです。 * **強力な治癒効果**: 開いた傷口を塞ぎ、失血を止め、新しい皮膚を形成させます。[[ハーマイオニー・グレンジャー]]は、数滴で深い傷も数秒で閉じさせることができると述べています。 * **瘢痕形成の防止**: 傷を負ってからすぐに使用すれば、傷跡が残るのを防ぐことができます。 * **解毒作用**: 一部の魔法的な毒や呪いによる傷に対しても効果を発揮する可能性があります。[[ナギニ]]に噛まれた[[ハリー・ポッター]]の傷を塞いだ際、その命を救う一因となりました。 * **[[魔法薬]]の材料**: //『千の魔法薬草とキノコ』//にも記載されている通り、多くの治癒薬や回復薬の基本的な材料として使用されます。 =====歴史===== ディタニーは魔法界において古くから知られる薬草であり、その治癒効果は広く認知されています。[[ホグワーツ魔法魔術学校]]では、[[薬草学]]の授業でその特性を学び、[[魔法薬学]]では重要な材料として扱われます。その価値の高さから、[[セブルス・スネイプ]]のような熟練した[[魔法薬]]の専門家は、その特性を熟知しています。[[第二次魔法戦争]]中、[[不死鳥の騎士団]]のメンバーや[[ヴォルデモート]]に対抗する者たちにとって、ディタニーは命を繋ぐための不可欠なアイテムでした。 =====物語における役割===== ディタニーは特に物語の終盤で、登場人物たちの命を救う重要な役割を果たしました。 * **//『ハリー・ポッターと謎のプリンス』//**: [[ホラス・スラグホーン]]の[[魔法薬学]]の授業で、[[ベゾアール石]]に対する解毒剤について質問された際、[[ハリー・ポッター]]が[[半純血のプリンス]]の教科書の書き込みのおかげで、ディタニーがその成分であることを答えています。 * **//『ハリー・ポッターと死の秘宝』//**: [[ハーマイオニー・グレンジャー]]が[[分霊箱]]探しの旅に備え、[[ビーズバッグ]]にディタニーのエッセンスを常備していました。 - **[[魔法省]]からの逃亡**: [[姿くらまし]]に失敗して身体が裂けた([[さけくらまし]])[[ロン・ウィーズリー]]の腕を治療するために使用されました。 - **[[ゴドリックの谷]]にて**: [[バチルダ・バグショット]]の家に偽装した[[ナギニ]]に腕を噛まれた[[ハリー・ポッター]]を治療し、命を救いました。 - **[[マルフォイの館]]からの脱出後**: [[ベラトリックス・レストレンジ]]によって負わされた傷や、脱出の際に負傷したゴブリンの[[グリップフック]]の治療にも使用され、一行の最後の備えとして役立ちました。 =====舞台裏情報===== * **現実世界との関連**: ディタニー(Dittany)は、//Dictamnus albus// という実在の植物に由来します。この植物は「ガスプラント」とも呼ばれ、古くから薬草として利用されてきた歴史があります。 * **ゲームにおける設定**: ゲーム『[[ホグワーツ・レガシー]]』では、ディタニーの葉が[[ウィゲンウェルド薬]]を調合するための材料として登場し、原作の治癒特性が反映されています。(ゲーム設定)