======ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1====== =====作品情報===== * タイプ (Type): 映画作品 * 監督 (Director): [[デヴィッド・イェーツ]] * 脚本 (Screenwriter): [[スティーブ・クローブス]] * 原作 (Based on): [[J.K.ローリング]]による小説『[[ハリー・ポッターと死の秘宝]]』の前半部分 * 公開日 (Release Date): 2010年11月19日(日本) * 物語の範囲 (Scope): 原作第7巻の序盤から、[[ヴォルデモート卿]]が[[アルバス・ダンブルドア]]の墓から[[ニワトコの杖]]を盗み出す場面まで。 =====概要===== 『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』は、//ハリー・ポッター//映画シリーズの第7作目であり、最終巻を二部作に分けた前編にあたる。本作では、[[ホグワーツ魔法魔術学校]]の外の世界が主な舞台となる。[[ハリー・ポッター]]、[[ロン・ウィーズリー]]、[[ハーマイオニー・グレンジャー]]の三人は、[[ヴォルデモート卿]]を倒す唯一の手段である[[分霊箱]] (ホークラックス) を見つけ出し、破壊するための旅に出る。魔法省が陥落し、[[死喰い人]] (デスイーター) が支配を強める中、三人は誰にも頼ることができず、自らの力と絆だけを頼りに、かつてない危険と試練に立ち向かう。 =====物語における重要な出来事===== - **ダーズリー家の退去**: [[不死鳥の騎士団]]の護衛のもと、[[ダーズリー家]]は[[プリベット通り4番地]]を去る。 - **七人のポッターの戦い**: [[ハリー・ポッター]]を安全な場所へ移動させるため、騎士団のメンバーが[[ポリジュース薬]]でハリーに変身するが、[[死喰い人]]の襲撃に遭う。この戦いで[[アラスター・ムーディ]]とハリーのフクロウであった[[ヘドウィグ]]が命を落とす。 - **魔法大臣の訪問**: [[ルーファス・スクリムジョール]]が[[隠れ穴]] (The Burrow) を訪れ、[[アルバス・ダンブルドア]]の遺言に基づき、ハリー、ロン、ハーマイオニーに遺品を渡す。 - **魔法省の陥落**: [[ビル・ウィーズリー]]と[[フラー・デラクール]]の結婚式の最中、[[魔法省]]が[[ヴォルデモート卿]]の支配下に置かれたという知らせが届き、三人は逃亡を余儀なくされる。 - **分霊箱の捜索**: 三人は[[ブラック家]]の屋敷しもべ妖精であった[[クリーチャー]]から、本物の[[スリザリンのロケット]]が[[ドローレス・アンブリッジ]]の手に渡ったことを突き止める。 - **魔法省潜入**: 三人は[[ポリジュース薬]]で魔法省の職員に変身し、厳しい警備をくぐり抜けてアンブリッジからロケットを奪還する。 - **逃亡と仲間割れ**: [[分霊箱]]であるロケットの邪悪な影響により、三人の間には不和が生じ、ついに[[ロン・ウィーズリー]]がハリーとハーマイオニーのもとを去る。 - **ゴドリックの谷**: ハリーとハーマイオニーは、[[ダンブルドア]]とハリーの両親の故郷である[[ゴドリックの谷]]を訪れる。そこで二人は歴史家の[[バチルダ・バグショット]]に遭遇するが、彼女は[[ヴォルデモート卿]]の蛇である[[ナギニ]]が化けた姿であり、襲撃を受ける。この戦闘でハリーの[[ヒイラギの杖]]が破壊される。 - **銀の雌鹿と剣**: [[ロン・ウィーズリー]]が[[灯消しライター]]に導かれて二人のもとに帰還する。ハリーは[[守護霊の呪文]]である銀の雌鹿に導かれ、凍った池の底に沈む[[グリフィンドールの剣]]を発見し、ロンがその剣で[[スリザリンのロケット]]を破壊する。 - **死の秘宝の伝説**: 三人は[[ゼノフィリウス・ラブグッド]]を訪ね、[[死の秘宝]] (Deathly Hallows) — [[ニワトコの杖]]、[[蘇りの石]]、[[透明マント]] — の伝説について知る。 - **マルフォイの館**: ハリーたちが「ヴォルデモート」という名前を口にしたことで、**タブー** (Taboo) の呪いが発動し、人さらいに捕らえられ[[マルフォイの館]]へ連行される。そこで[[ベラトリックス・レストレンジ]]がハーマイオニーを拷問する。 - **ドビーの犠牲**: 屋敷しもべ妖精の[[ドビー]]が現れてハリーたちを救出するが、脱出の際にベラトリックスが投げた銀のナイフによって命を落とす。 - **ニワトコの杖**: 物語の最後、[[ヴォルデモート卿]]は[[ニワトコの杖]]のありかを突き止め、[[アルバス・ダンブルドア]]の墓を暴いてその杖を手に入れる。 =====原作との主な相違点===== * **ヘドウィグの死**: 原作では、移動中に[[死の呪い]]が彼女の入ったカゴに当たり死亡する。映画では、ハリーを守るために[[死喰い人]]の呪文を身代わりに受けて死ぬという、より英雄的な描写になっている。(映画での脚色) * **ハリーとハーマイオニーのダンス**: ロンが去った後、ハリーがハーマイオニーを慰めるためにテントの中でダンスをするシーンは映画オリジナルのものである。二人の孤独感とプラトニックな絆を強調している。(映画独自のシーン) * **分霊箱の破壊シーン**: ロンがロケットを破壊する際、ロケットから現れる幻影が、原作よりも生々しく、ハリーとハーマイオニーが裸で抱き合う姿を見せてロンの劣等感を煽る。(映画での視覚的演出) * **ゴドリックの谷での戦闘**: 原作では、[[ナギニ]]との戦闘はバチルダの家の中でほぼ完結する。映画では、家を突き破って外にまで及ぶ、よりアクション性の高いシーンとして描かれている。(映画での脚色) * **人さらいからの逃走**: 原作では「ヴォルデモート」という名前のタブーについて説明があり、それを口にしたことで即座に捕まる。映画では、森の中で大規模な追跡シーンが追加されている。(映画での脚色)