======ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生====== 『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』 (//Fantastic Beasts: The Crimes of Grindelwald//) は、[[J.K. ローリング]]が脚本を手掛けた[[ファンタスティック・ビースト]]シリーズの第2作目の映画である。物語は1927年を舞台とし、強大な力を持つ闇の魔法使い[[ゲラート・グリンデルバルド]]の台頭と、彼を止めるために[[アルバス・ダンブルドア]]から密かに任務を託された魔法動物学者[[ニュート・スキャマンダー]]の活躍を描く。 本項目で記述される内容は、主として映画作品の情報に基づくものであるため、七冊の原作小説を第一の正典とする立場からは区別されるべき情報を含む。(映画設定) =====あらすじ===== 1927年、[[アメリカ合衆国魔法議会]] (MACUSA) の拘留下から脱獄した[[ゲラート・グリンデルバルド]]は、純血の魔法使いによるマグル支配の世界を築くため、支持者を集め始める。イギリスでは、[[イギリス魔法省]]が[[ニュート・スキャマンダー]]に対し、国外への渡航禁止命令を出していた。 一方、[[ホグワーツ魔法魔術学校]]の教授である[[アルバス・ダンブルドア]]は、かつてグリンデルバルドと交わした「[[血の誓い]]」によって彼と直接対決できないため、元教え子であるニュートに、パリに潜伏している強大な力を持つ青年[[クリーデンス・ベアボーン]]をグリンデルバルドより先に見つけるよう依頼する。 [[ジェイコブ・コワルスキー]]と共に非合法で[[パリ]]へ渡ったニュートは、同じくクリーデンスを追う[[アメリカ合衆国魔法議会]]の闇祓い[[ティナ・ゴールドスタイン]]と再会する。一行は、自身の出自を探し求めるクリーデンスと、彼と行動を共にする[[マレディクタス]]の[[ナギニ]]の行方を追う。 物語は[[レストレンジ家]]の複雑な血縁関係を巡る謎を解き明かしながら進行し、クライマックスではグリンデルバルドがパリの[[レストレンジ家の墓]]で大集会を開く。彼は来るべき第二次世界大戦のビジョンを見せ、魔法使いによる支配の正当性を説く。そして、忠誠を誓わない者を焼き尽くす青い炎の呪文「[[プロテゴ・ディアボリカ]]」を放つ。この戦いで[[リタ・レストレンジ]]は命を落とし、[[クイニー・ゴールドスタイン]]はグリンデルバルドの思想に惹かれて彼の側につくことを選ぶ。 最後にグリンデルバルドは、クリーデンスこそがダンブルドア家の失われた末裔「**[[アウレリウス・ダンブルドア]]**」であると明かし、彼に[[杖]]を与える。ニュートたちは[[ニコラス・フラメル]]の助けを得て辛くも脱出し、グリンデルバルドから盗み出した「[[血の誓い]]」の小瓶を[[アルバス・ダンブルドア]]に手渡すのだった。 =====主要登場人物===== * [[ニュート・スキャマンダー]] * [[ティナ・ゴールドスタイン]] * [[クイニー・ゴールドスタイン]] * [[ジェイコブ・コワルスキー]] * [[ゲラート・グリンデルバルド]] * [[アルバス・ダンブルドア]] * [[クリーデンス・ベアボーン]] ([[アウレリウス・ダンブルドア]]) * [[リタ・レストレンジ]] * [[テセウス・スキャマンダー]] * [[ナギニ]] * [[ユスフ・カーマ]] * [[ニコラス・フラメル]] =====登場する魔法動物===== * [[ズーウー]] (Zouwu) * [[ケルピー]] (Kelpie) * [[セストラル]] (Thestral) * [[マタゴ]] (Matagot) * [[オーグリー]] (Augurey) * [[ニフラー]] (Niffler) - 本作では赤ん坊のニフラーも登場する。 =====『ハリー・ポッター』正典との関連===== * **ダンブルドアとグリンデルバルドの関係**: 若き日の[[アルバス・ダンブルドア]]と[[ゲラート・グリンデルバルド]]の深い関係性と、彼らが直接戦うことを妨げている魔法の契約「[[血の誓い]]」の存在が初めて明かされた。(映画設定) * **若き日の登場人物**: [[ホグワーツ]]で[[闇の魔術に対する防衛術]]を教えるダンブルドアや、若き日の[[ミネルバ・マクゴナガル]]が登場する。(映画設定) * **ナギニの出自**: [[ヴォルデモート卿]]の[[分霊箱]]であり、忠実な下僕であった[[蛇]]の[[ナギニ]]が、元々は「[[マレディクタス]]」という血の呪いを受け、最終的に動物の姿から戻れなくなる運命にあった女性であることが判明した。(映画設定) * **ニコラス・フラメル**: 『[[ハリー・ポッターと賢者の石]]』に登場した[[賢者の石]]の創造者、[[ニコラス・フラメル]]本人が登場し、ニュートたちを助ける。(映画設定) * **魔法省とホグワーツ**: 1920年代の[[イギリス魔法省]]や[[ホグワーツ魔法魔術学校]]の様子が描かれる。 =====幕後情報===== * 本作は全5部作で計画されている『[[ファンタスティック・ビースト]]』シリーズの第2作目である。(映画設定) * 脚本は原作者である[[J.K. ローリング]]自身が執筆し、監督は映画『[[ハリー・ポッター]]』シリーズ後期4作品を手掛けた[[デイビッド・イェーツ]]が務めた。(映画設定) * クリーデンスがダンブルドア家の人間「[[アウレリウス・ダンブルドア]]」であるという結末は、ファンの間で大きな驚きと共に、正典の歴史との整合性を巡る多くの議論を呼んだ。(映画設定) * 若き日の[[ミネルバ・マクゴナガル]]の登場は、[[Pottermore]]などで示唆されていた彼女の生年(1935年)と矛盾するため、正典上の解釈について議論が存在する。(映画設定、Pottermore)