======ブラック家の屋敷====== =====基本情報===== * タイプ: [[住宅]]、[[鳳凰の騎士団]]の[[本部]] * 所在地: ロンドン、イズリントン区、グリモールド・プレイス12番地 * 所有者 / 居住者: [[ブラック家]]、[[シリウス・ブラック]]、[[ハリー・ポッター]]、[[クリーチャー]]、[[鳳凰の騎士団]]のメンバー * 重要な特徴: [[くらやみ魔術]]による汚染、[[忠誠の呪い]]による隠蔽、//描かれなかった地図// (Unplottable)、[[ブラック家のタペストリー]]、[[屋敷しもべ妖精]]の首の剥製 =====記述と歴史===== ブラック家の屋敷は、ロンドンのグリモールド・プレイス12番地に位置する、由緒ある純血の魔法族、[[ブラック家]]が代々受け継いできた邸宅です。長年手入れがされておらず、全体的に陰鬱で薄汚れており、家中に[[くらやみ魔術]]に関連する品々や、ドクシーのような厄介な生物が蔓延していました。建物の装飾には蛇のモチーフが多用されており、これは[[ブラック家]]の[[スリザリン]]への傾倒と純血主義を象徴しています。 この屋敷は、[[シリウス・ブラック]]が16歳で家を出て以来、彼の両親が亡くなった後は、忠実な[[屋敷しもべ妖精]]の[[クリーチャー]]だけが住む場所となっていました。1995年、第二次魔法戦争の勃発に伴い、[[シリウス・ブラック]]はこの家を再結成された[[鳳凰の騎士団]]の[[本部]]として提供しました。家は[[アルバス・ダンブルドア]]を**秘密の守人**とする[[忠誠の呪い]]によって[[マグル]]や[[死喰い人]]から隠されました。 [[シリウス・ブラック]]の死後、屋敷は遺言により[[ハリー・ポッター]]に相続されました。[[ダンブルドア]]の死によって[[忠誠の呪い]]が解け、秘密を知る者すべてが**秘密の守人**となりました。そのため、1997年に[[ハリー・ポッター]]、[[ロン・ウィーズリー]]、[[ハーマイオニー・グレンジャー]]が一時的な隠れ家として使用しましたが、[[魔法省]]からの脱出時に[[死喰い人]]のヤックスリーに場所を突き止められたため、以降は放棄されました。 =====物語における役割===== この屋敷は『[[ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団]]』において、[[鳳凰の騎士団]]の活動拠点として中心的な役割を果たします。[[ハリー]]にとっては、ダーズリー家から離れて魔法界の仲間と過ごせる避難所であると同時に、[[シリウス]]との絆を深める重要な場所でもありました。騎士団のメンバーが屋敷の大掃除を行う中で、後に[[ヴォルデモート卿]]の[[分霊箱]]の一つであることが判明する[[サラザール・スリザリンのロケット]]を一度は発見しますが、当時はその重要性に気づかれませんでした。 『[[ハリー・ポッターと死の秘宝]]』では、3人が[[分霊箱]]を探す旅の初期における隠れ家となります。ここで彼らは[[クリーチャー]]から[[レギュラス・アークタルス・ブラック]]の物語と、本物の[[ロケット]]の行方に関する重要な情報を得ることになります。しかし、この安全な隠れ家を失ったことは、彼らの旅がより過酷なものになる転換点となりました。 =====既知の区域===== * **玄関ホール**: トロールの足で作られた傘立てや、侵入者を罵声で迎える[[シリウス]]の母、[[ウォルバーガ・ブラック]]の肖像画が掛けられています。 * **地下のキッチン**: 薄暗く広大な空間で、大きな木製テーブルが置かれています。[[鳳凰の騎士団]]のメンバーが会議や食事のために集まる主要な場所でした。 * **客間**: 壁一面に巨大な[[ブラック家のタペストリー]]が飾られています。この家系図には、一族から勘当された者の名前([[シリウス・ブラック]]や[[アンドロメダ・トンクス]]など)が焼き消されています。 * **シリウスの部屋**: [[グリフィンドール]]の旗や、[[マグル]]のバイク、ビキニ姿の女性の写真などが飾られており、[[ブラック家]]の価値観に対する[[シリウス]]の反抗心が表れています。 * **レギュラス・ブラックの部屋**: [[スリザリン]]カラーで装飾されており、[[ハリー]]たちが[[分霊箱]]の[[ロケット]]に関する手掛かりを見つけた場所です。 =====舞台裏情報===== * 英語名の "Grimmauld Place" は、"grim old place"(陰気な古い場所)という言葉遊びになっています。 * 映画版では、屋敷が11番地と13番地の間から魔法のようにせり出して現れるという視覚効果が加えられました。これは原作にはない演出です。(映画設定)