======ブラッジャー====== =====基本情報===== * タイプ (Type): [[クィディッチ]]用のボール * 所有者 (Owners): [[クィディッチ]]の試合セットの一部であり、特定の個人所有物ではない。[[ホグワーツ魔法魔術学校]]などが所有する。 * 製造者 (Maker): 不明 =====描述与外观===== [[ブラッジャー]] (Bludger) は、直径10インチ(約25.4センチメートル)の鉄製のボールで、漆黒の色をしています。その外見は、[[魔法使い]]の世界のものではない[[大砲]]の弾に例えられるほど、重厚で危険な印象を与えます。試合中は2個の[[ブラッジャー]]が使用されます。 =====魔法特性与用途===== [[ブラッジャー]]には、空中を自律的に飛び回り、最も近くにいる選手をチームに関係なく無差別に攻撃するようにという、原始的で凶暴な魔法がかけられています。その主な目的は、選手を[[箒]]から叩き落とし、試合を妨害することにあります。 * [[クィディッチ]]の各チームには2名の[[ビーター]] (Beater) がおり、彼らの専門的な役割は、木製の[[バット]]を使ってこの危険なボールを味方選手から守り、同時に敵チームの選手に向かって打ち返すことです。 * 通常、[[ブラッジャー]]は最も近くのターゲットを狙いますが、その魔法は外部から干渉されたり、改変されたりすることが可能です。この最も顕著な例は、『[[ハリー・ポッターと秘密の部屋]]』で[[屋敷しもべ妖精]]の[[ドビー]]が[[ハリー・ポッター]]を意図的に傷つけるために、1つの[[ブラッジャー]]に細工を施した事例です。この[[ブラッジャー]]は他の選手を完全に無視し、[[ハリー]]のみを執拗に追い続けました。 =====歴史===== 七冊の原作小説では[[ブラッジャー]]の起源について詳しく語られていません。しかし、関連書籍である『[[クィディッチ今昔]]』によれば、その原型は魔法をかけられた飛行する岩、「ブラッドサースティー・ボールダー(血に飢えた巨石)」であったとされています。([[クィディッチ今昔]]) * これらの岩は、当時の[[ビーター]]が使っていた魔法で強化された[[バット]]で叩くと砕けてしまうという欠点がありました。そのため、より耐久性のある鉛製のボールへと改良され、最終的に現在の鉄製の[[ブラッジャー]]が標準となりました。([[クィディッチ今昔]]) =====在故事中的作用===== [[ブラッジャー]]は、[[クィディッチ]]というスポーツに内在する暴力性と物理的な危険を象徴する重要な要素です。試合の流れを左右するだけでなく、キャラクターの能力や物語の展開を描写するための小道具としても機能します。 * **[[ドビー]]の干渉:** 『[[ハリー・ポッターと秘密の部屋]]』で、暴走した[[ブラッジャー]]が[[ハリー]]を襲う事件は、[[ドビー]]の歪んだ愛情と[[ハリー]]を守ろうとする必死の試みを示す重要なプロットです。この事件は[[ハリー]]の腕の骨折と、それに続く[[ギルデロイ・ロックハート]]の無能な治療(骨抜き)へと繋がり、医務室での重要な会話を盗み聞く機会を生み出しました。 * **[[ビーター]]の技量:** [[フレッド・ウィーズリー]]と[[ジョージ・ウィーズリー]]が[[ブラッジャー]]を巧みに、かつ創造的に打ち返す様子は、彼らの卓越した飛行技術とチームワーク、そして遊び心のある性格を読者に示します。彼らがチームを去った後の[[グリフィンドール]]チームの苦戦は、優れた[[ビーター]]の重要性を浮き彫りにしています。 * **[[アンブリッジ]]の支配:** 『[[ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団]]』で[[ウィーズリー]]家の双子が追放された後、経験の浅い[[ビーター]]が[[ブラッジャー]]を制御できず、結果として[[ハリー]]が負傷する場面は、[[ドローレス・アンブリッジ]]の理不尽な支配が[[ホグワーツ]]の健全な学校活動をいかに蝕んでいるかを示す象徴的な出来事です。 =====名前の由来===== 「Bludger」という名前は、英語の動詞「bludgeon」(重いもので殴る、打ちのめす)に由来すると考えられています。これは、選手を[[箒]]から叩き落とすという[[ブラッジャー]]の機能を的確に表しています。 =====幕后信息===== 映画版では、CG技術を駆使して[[ブラッジャー]]の猛烈なスピードと破壊力が視覚的に強調されています。特に、[[ブラッジャー]]が空中を切り裂く音や、スタジアムの木製の梁を砕く描写は、その危険性を観客に強く印象付けています。(映画設定)