======リコリスの杖====== =====基本情報===== * タイプ (Type): [[杖]] * 所有者 (Owners): [[ドラコ・マルフォイ]] * 製造者 (Maker): 不明([[ギャリック・オリバンダー]]の可能性あり) =====詳細と外見===== リコリスの杖は、[[ドラコ・マルフォイ]]が所有していた二本目の[[杖]]です。彼が元々使っていた[[サンザシ]]の杖を[[ハリー・ポッター]]に奪われた後、新たに入手したものです。 その名の通り、杖本体が[[リコリス]](甘草)の木で作られています。しかし、杖の長さ、芯材、柔軟性、そして全体的なデザインといった詳細な外見的特徴については、公式な記述が存在しません。この杖に関する情報は、すべてウェブサイト[[Pottermore]]で明かされたもので、原作小説には登場しません。(Pottermore) =====魔法特性と用途===== [[リコリス]]という杖木が持つ固有の魔法的な特性については、ほとんど知られていません。[[J・K・ローリング]]による杖木の解説にも含まれておらず、その性質は謎に包まれています。 この杖は、[[ドラコ・マルフォイ]]が[[第二次魔法戦争]]の最終決戦である[[ホグワーツの戦い]]において使用しました。しかし、彼がこの杖で特定の強力な魔法を行使したり、特筆すべき決闘を繰り広げたりする場面は描かれていません。(Pottermore) =====来歴===== 1998年3月、[[マルフォイの館での騒動]]の際、[[ハリー・ポッター]]は[[ドラコ・マルフォイ]]との格闘の末、彼の[[サンザシ]]の杖を力ずくで奪いました。[[杖の忠誠心]]の法則に基づき、この時点でサンザシの杖はハリーを新たな主人として認めることになります。 主たる杖を失ったドラコは、その後、この[[リコリスの杖]]を新たな相棒として入手しました。入手した正確な時期や経緯は不明です。母親の[[ナルシッサ・マルフォイ]]が自分の杖をドラコに貸したように、他の家族から譲り受けたか、あるいは[[ヴォルデモート]]の支配から解放された[[オリバンダー]]が新たに製作した可能性などが考えられます。 ドラコは1998年5月2日の[[ホグワーツの戦い]]でこの杖を携えて戦いに参加しました。 =====物語における役割===== [[リコリスの杖]]は原作小説には登場しないため、物語のプロットに直接的な影響を与えることはありません。 しかし、この杖の存在は、[[杖の忠誠心]]という物語の根幹に関わる重要な概念を補強する上で意味を持ちます。最強の杖である[[ニワトコの杖]]の忠誠心がハリーに移ったのと同様に、ドラコの杖の忠誠心もまたハリーに移ったという事実を裏付けています。その結果として、ドラコが代わりの杖を必要としたという現実的な帰結を示す、補足的な情報として機能しています。 =====幕後情報===== * [[ドラコ・マルフォイ]]が二本目の杖として[[リコリスの杖]]を使用していたという設定は、[[J・K・ローリング]]が監修したウェブサイト[[Pottermore]]で初めて公開された情報です。 * ファンの間では、[[リコリス]](甘草)が薬や独特の風味を持つ菓子として知られていることから、その複雑な性質が、[[第二次魔法戦争]]の終盤におけるドラコ・マルフォイの善悪の間で揺れ動く曖昧な立場を象徴しているのではないか、という考察も存在します。ただし、これは公式に認められた設定ではありません。