======巨大チェス盤のルーク====== =====基本情報===== * タイプ (Type): [[魔法の道具]]、[[魔法の障害]] * 所有者 (Owners): [[ミネルバ・マクゴナガル]] (設置者)、[[ロン・ウィーズリー]] (一時的な使用者) * 製作者 (Maker): [[ミネルバ・マクゴナガル]] =====記述と外観===== [[賢者の石]]を守るために設置された、人間サイズの巨大な[[魔法使いのチェス]]の駒の一つです。黒い石で彫られており、チェス盤上の他の駒と同様に、プレイヤーの命令に応じて自律的に動く能力を持っています。このルークは、チェス盤に配置された黒い駒の一つとして登場しました。 =====魔法の特性と用途===== このルークは、[[魔法使いのチェス]]のルールに厳密に従って機能します。チェスにおけるルークの役割通り、盤上を縦横に真っ直ぐ移動することができます。このチェス盤セットが持つ最も顕著な魔法特性は、駒が相手の駒を取る際に、物理的に相手を**激しく破壊する**という暴力性にあります。 この巨大チェス盤は、[[賢者の石]]に至る地下室に仕掛けられた障害の一つであり、侵入者の論理的思考力、戦略、そして勇気を試すために[[ミネルバ・マクゴナガル]]によって設置されました。このゲームに勝利しなければ、次の部屋へ進む扉は開きません。 =====歴史===== 1991年から1992年にかけての学校年度に、[[アルバス・ダンブルドア]]の指示の下、[[賢者の石]]を守るための一連の防御魔法の一つとして、[[ホグワーツ魔法魔術学校]]の変身術の教授である[[ミネルバ・マクゴナガル]]が制作・設置しました。 1992年6月4日、[[ハリー・ポッター]]、[[ロン・ウィーズリー]]、[[ハーマイオニー・グレンジャー]]が[[クィリナス・クィレル]]を追って地下室に侵入した際、このチェス盤の試練に直面しました。 =====物語における役割===== 巨大チェス盤の試練は、物語において[[ロン・ウィーズリー]]の優れたチェスの才能と自己犠牲の精神を際立たせる重要な場面です。3人は空いている黒い駒の代わりとなり、ロンが指揮を執ってゲームを進めました。ハリーはビショップ、ハーマイオニーはルーク(城)、そしてロン自身はナイトの駒となりました。 ロンは卓越した戦略でゲームを支配し、味方の駒(このルークを含む)を巧みに動かして状況を有利に進めました。最終局面で、ハリーがキングにチェックメイトをかけるための唯一の道筋を作るため、ロンは自らが駒となったナイトを犠牲にするという大胆な決断を下します。この犠牲によりロンは白のクイーンに激しく攻撃されて意識を失いますが、結果としてハリーはゲームに勝利し、先へ進むことができました。 この場面におけるルークは、ロンの指揮下で忠実に動き、この危険なゲームの暴力性を体現する存在として機能しました。 =====幕後情報===== * 映画『ハリー・ポッターと賢者の石』では、このチェス盤のシーンが壮大なスケールで映像化されています。映画に登場する駒のデザインは、12世紀に制作された実在の工芸品「ルイス島のチェス駒」に強くインスパイアされています。(映画設定)