======レイブンクローの髪飾り====== =====基本情報===== * タイプ: [[魂器]]、伝説の魔法道具 * 所有者: - [[ロウェナ・レイブンクロー]] (初代) - [[ヘレナ・レイブンクロー]] - [[トム・マールヴォロ・リドル]] ([[ヴォルデモート卿]]) - [[ハリー・ポッター]] (発見および破壊に関与) * 製造者: 不明 ([[ロウェナ・レイブンクロー]] のために作られたとされる) =====描述与外观===== [[レイブンクローの髪飾り]]は、繊細で古風な銀色のティアラです。[[レイブンクロー]]寮の象徴である鷲の形をしており、きらめく青白い石で飾られています。その表面には「//計り知れぬ知恵こそ、人にとって最大の宝なり//」(//Wit beyond measure is man's greatest treasure.//) という言葉が刻まれています。[[灰色の貴婦人]]の亡霊は、生前この髪飾りを「母の物より美しく見せようと」していたと語っており、その外見は非常に魅力的であったことが示唆されています。 [[ヴォルデモート卿]]が[[魂器]]として呪いをかけた後は、邪悪な魔力を帯びるようになりましたが、その美しい外観は保たれていました。 =====魔法特性与用途===== * **本来の能力**: この髪飾りを身に着けた者に対し、知恵を高めるという強力な魔法がかけられていました。これは[[レイブンクロー]]の創始者である[[ロウェナ・レイブンクロー]]の価値観を象徴する特性です。 * **魂器として**: [[トム・リドル]]はアルバニア人の農民を殺害することで、この髪飾りを自身の5番目の[[魂器]]へと作り変えました。これにより、髪飾りは[[ヴォルデモート卿]]の魂の欠片を宿す器となり、彼に不死性をもたらす役割を担いました。[[魂器]]となったことで、髪飾りは極めて破壊困難な闇の道具となり、[[バジリスク]]の牙や[[悪霊の火]]のような強力な魔法でしか破壊できなくなりました。 =====歴史===== この髪飾りは、[[ホグワーツ魔法魔術学校]]の創設者の一人、[[ロウェナ・レイブンクロー]]が所有していた伝説の品でした。しかし、彼女の娘である[[ヘレナ・レイブンクロー]]は、母の知恵と名声に嫉妬し、母を超える存在になりたいという野心から髪飾りを盗み、アルバニアの森へと逃亡しました。 死の床にあった[[ロウェナ]]は、娘に会いたい一心で、かつて[[ヘレナ]]を愛していた[[血みどろ男爵]]に彼女を連れ戻すよう依頼しました。しかし、[[ヘレナ]]が帰還を拒んだことに逆上した男爵は彼女を殺害し、罪の意識から自らも命を絶ちました。[[ヘレナ]]は[[ホグワーツ]]の[[レイブンクロー]]塔の幽霊「[[灰色の貴婦人]]」となり、髪飾りはアルバニアの森の木のうろに隠されたままでした。 数世紀後、[[ホグワーツ]]を卒業した[[トム・リドル]]は、[[灰色の貴婦人]]を巧みに言いくるめて髪飾りの隠し場所を聞き出すことに成功します。彼はアルバニアで髪飾りを発見し、それを[[魂器]]に変えました。その後、[[アルバス・ダンブルドア]]に[[闇の魔術に対する防衛術]]の教授職を志願して[[ホグワーツ]]を訪れた際、自分だけが知る秘密の場所だと信じていた[[必要の部屋]]に髪飾りを隠しました。 =====在故事中的作用===== 『[[ハリー・ポッターと死の秘宝]]』において、この髪飾りは[[ヴォルデモート]]を倒すための重要な鍵となります。[[ハリー]]は[[ヴォルデモート]]の[[魂器]]の一つが[[レイブンクロー]]ゆかりの品であると推測し、[[ルーナ・ラブグッド]]から「失われた髪飾り」の伝説を聞きます。 [[ハリー]]は[[レイブンクロー]]塔の幽霊である[[灰色の貴婦人]]から、長い説得の末に髪飾りの悲劇的な歴史とその隠し場所が[[必要の部屋]]であることを聞き出します。彼は6年生の時に[[上級魔法薬]]の教科書を隠した際、偶然にもこの髪飾りをウィッグを被った胸像の上に乗せていたことを思い出しました。 [[ホグワーツの戦い]]の最中、[[ハリー]]、[[ロン・ウィーズリー]]、[[ハーマイオニー・グレンジャー]]は髪飾りを破壊するために[[必要の部屋]]へ向かいます。そこで[[ドラコ・マルフォイ]]、[[ビンセント・クラッブ]]、[[グレゴリー・ゴイル]]に襲撃され、[[クラッブ]]が放った制御不能の呪い「[[悪霊の火]]」によって部屋中が炎に包まれます。この強力な炎が結果的に髪飾りを破壊し、中にあった[[ヴォルデモート]]の魂の欠片を消滅させました。 =====幕後信息===== * **映画における描写の差異**: - 映画『[[ハリー・ポッターと謎のプリンス]]』では、ハリーが教科書を隠す場面で、[[ジニー・ウィーズリー]]と共に[[必要の部屋]]に入ります。この時、背景に髪飾りが一瞬映り込み、観客への伏線として機能しています。 - 映画『[[ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2]]』では、髪飾りの破壊方法が原作と異なります。[[ハリー]]が[[バジリスク]]の牙で髪飾りを突き刺し、その後[[ロン]]が燃え盛る[[悪霊の火]]の中へ蹴り込むことで破壊が完了します。(映画の設定)