======グリモールド・プレイス12番地====== =====基本情報===== * タイプ (Type): [[ブラック家]]の邸宅、[[不死鳥の騎士団]]の本部 * 場所 (Location): イギリス、[[ロンドン]]、イズリントン区 (Pottermore) * 所有者 / 居住者 (Owner/Residents): [[ブラック家]]、[[シリウス・ブラック]]、[[クリーチャー]]、[[アルバス・ダンブルドア]] (秘密の守人として)、[[不死鳥の騎士団]]のメンバー、[[ハリー・ポッター]] * 重要な特徴 (Key Features): [[忠誠の呪文]]による隠匿、[[くらやみ魔法]]による防衛、[[マグル]]や秘密を知らない魔法使いには不可視、[[ワルブルガ・ブラック]]の叫ぶ肖像画 =====記述と歴史===== グリモールド・プレイス12番地は、ロンドンの[[マグル]]が住む地域に隠された、由緒ある純血の魔法族である[[ブラック家]]の邸宅です。この建物は[[忠誠の呪文]]によって保護されており、秘密の守人から場所を教えてもらわない限り、誰もその存在に気づくことはできません。外部の人間には、11番地と13番地の家が隣り合っているようにしか見えません。 長年にわたり、この屋敷は[[くらやみ魔法]]の遺物や、ブラック家の純血主義を反映した陰鬱な装飾で満たされていました。玄関ホールには、誰かが大きな音を立てると金切り声を上げて罵倒を浴びせる[[シリウス・ブラック]]の母親、[[ワルブルガ・ブラック]]の等身大の肖像画が掛けられています。また、屋敷には忠実だが気難しい[[屋敷しもべ妖精]]の[[クリーチャー]]が仕えています。 [[シリウス・ブラック]]は、この家と家族の思想を嫌悪し、若くして家出しました。第二次魔法戦争が勃発すると、彼はこの家を[[不死鳥の騎士団]]に本部として提供し、[[アルバス・ダンブルドア]]が秘密の守人となりました。騎士団のメンバーは、[[ドクシー]]の駆除や危険な魔法道具の処分など、屋敷を安全な活動拠点にするために大掃除を行いました。シリウスの死後、屋敷は彼の名付け子である[[ハリー・ポッター]]に遺贈されました。 =====物語における役割===== この場所は、物語の後半において極めて重要な役割を果たします。 * **不死鳥の騎士団**: [[吸魂鬼]]に襲われた[[ハリー・ポッター]]が保護された場所であり、彼が夏休みを過ごした隠れ家です。騎士団の作戦会議がここで行われ、ハリーはここで初めて騎士団の活動に触れます。また、[[アズカバン]]から脱獄したものの外出を禁じられた[[シリウス・ブラック]]にとっては、もどかしい「牢獄」でもありました。 * **謎のプリンス**: ハリーは法的にこの屋敷を相続し、[[クリーチャー]]の忠誠心も手に入れます。彼は夏休みの短期間、ここに滞在しました。 * **死の秘宝**: [[ビル・ウィーズリー]]と[[フラー・デラクール]]の結婚式が襲撃された後、[[ハリー・ポッター]]、[[ロン・ウィーズリー]]、[[ハーマイオニー・グレンジャー]]の3人は一時的にここを隠れ家としました。彼らはここで、シリウスの弟である[[レギュラス・アークタルス・ブラック]]が[[ヴォルデモート卿]]の[[分霊箱]]の一つを破壊しようとしていたことを突き止めます。しかし、[[魔法省]]から脱出する際に[[死喰い人]]のヤックスリーに場所を突き止められたため、[[忠誠の呪文]]の効力は破られ、彼らはこの本部を放棄せざるを得なくなりました。 =====既知の区域===== * **玄関ホール**: [[ワルブルガ・ブラック]]の肖像画と、トロールの足でできた傘立てが置かれています。 * **地下のキッチン**: 薄暗く広々としており、騎士団の会合や食事の場として主に使用されました。 * **客間**: 壁に[[ブラック家の家系図]]が描かれた巨大なタペストリーが飾られています。シリウスの名前は母親によって焼き焦がされていました。 * **[[シリウス・ブラック]]の部屋**: [[グリフィンドール]]の旗やバイクの写真、マグルの女性の水着ポスターなどが飾られており、彼の家族への反抗心が表れています。 * **[[レギュラス・アークタルス・ブラック]]の部屋**: [[スリザリン]]の紋章や新聞の切り抜きがあり、ハリーたちが[[偽物のロケット]]の謎を解く手がかりを発見した場所です。 =====幕後情報===== * 名前の「Grimmauld Place」は、英語の「grim old place」(陰気で古い場所)という言葉遊びになっています。 * 映画版では、グリモールド・プレイス12番地が11番地と13番地の間から魔法のようにせり出して現れるという、視覚的に印象的な演出が加えられています。(映画版設定)