======偶発的魔法事故リバーサル隊====== =====基本情報===== * タイプ (Type): [[魔法省]]下部組織、分隊 * 所属 (Affiliation): [[魔法事故惨事部]] * 所在地 (Location): [[魔法省]]本部、ロンドン * 主な任務 (Key Tasks): 偶発的な魔法によって引き起こされた損害の修復、[[マグル]]の目撃者に対する記憶修正 =====解説と歴史===== 偶発的魔法事故リバーサル隊 (Accidental Magic Reversal Squad) は、[[魔法省]]の[[魔法事故惨事部]]に所属する専門家チームです。彼らの主な任務は、特に未成年者の魔法使いや訓練を受けていない者によって引き起こされた偶発的な魔法の事後処理を行うことです。 この部隊の活動は、[[国際魔法使い機密保持法]]を維持するための根幹をなすものです。魔法の痕跡を消し、物理的な損害を修復し、最も重要なこととして、魔法を目撃した[[マグル]]に対して[[記憶呪文]]([[オブリビエイト]])をかけることで、魔法界の存在が[[マグル]]の世界に露見するのを防ぎます。[[魔法省]]は、未成年者の魔法使いの周辺で魔法が使われると即座に探知する「[[トレース]]」と呼ばれる仕組みを持っており、リバーサル隊はこれによって迅速に出動することができます。 彼らは、魔法界における一種の「緊急対応・清掃部隊」と見なすことができ、その存在は魔法社会の安定に不可欠です。 =====物語における役割===== この部隊の活動が最も具体的に描写されたのは、『[[ハリー・ポッターとアズカバンの囚人]]』での出来事です。[[ハリー・ポッター]]が誤って叔母の[[マージ・ダーズリー]]を風船のように膨らませてしまった際、当時の魔法大臣[[コーネリウス・ファッジ]]は、偶発的魔法事故リバーサル隊の隊員2名をダーズリー家に派遣したことを[[ハリー]]に明かしました。隊員たちはマージおばさんを「元通りにしぼませ」、関連する記憶を完全に消去しました。この一件は、リバーサル隊がどれほど効率的かつ秘密裏に活動しているかを示す典型的な例です。 また、『[[ハリー・ポッターと炎のゴブレット]]』で開催された[[クィディッチ・ワールドカップ]]の終盤で[[闇の印]]が打ち上げられ、[[マグル]]のキャンプ場管理人が事件を目撃した際にも、[[忘却術士本部]]の術士たちが記憶修正のために出動しており、リバーサル隊と同様の職務を担う部署の活動が描かれています。 =====既知の部門とメンバー===== 偶発的魔法事故リバーサル隊は、[[魔法事故惨事部]]の一部門です。この部には他にも、[[忘却術士本部]] (Obliviator Headquarters) や、[[マグル]]に魔法的な出来事を納得させるための言い訳を考案する[[マグルに言い訳委員会]] (Muggle-Worthy Excuse Committee) などが存在します。 作中では、リバーサル隊に所属する特定のメンバーの名前は挙げられていません。しかし、[[忘却術士本部]]に所属する[[アーノルド・ピーズグッド]]のような人物が、彼らと同様の職務、特に記憶修正を専門的に行っていることが知られています。 =====幕後情報===== * 映画版『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』では、リバーサル隊の隊員がダーズリー家に到着し、記憶修正を行うシーンが視覚的に描かれています。(映画設定) * 『[[ファンタスティック・ビースト]]』シリーズでは、アメリカ合衆国魔法議会 (MACUSA) にも同様の秘密保持を任務とする部門が存在し、魔法の痕跡を消す魔法使いの活動がより大規模に描かれています。これは、魔法社会が[[マグル]]からその存在を隠すための努力が世界的なものであることを示しています。(『ファンタスティック・ビースト』シリーズ)