======片目の魔女の像====== =====基本情報===== * タイプ (Type): [[秘密の通路]]の入り口、[[魔法の道具]] * 所有者 (Owners): [[ホグワーツ城]] * 製作者 (Maker): 不明 =====記述と外観===== [[ホグワーツ城]]の3階の廊下に立つ、実物大の魔女の石像。その名の通り、片方の目がなく、背中に大きなこぶがあるのが特徴である。管理人である[[アーガス・フィルチ]]は、この像が[[秘密の通路]]を隠していることを知っていたが、入り口の開き方を知らなかった。そのため、彼が入り口を見つけようと絶えずいじくり回した結果、像のこぶはすり減って滑らかになっていた。 =====魔法の特性と用途===== この像は、[[ホグワーツ城]]と[[ホグズミード村]]の[[菓子屋]]、[[ハニーデュークス]]の地下室とを結ぶ[[秘密の通路]]の入り口を隠している。像のこぶを[[杖]]で軽く叩き、呪文「**//Dissendium//**([[ディセンディウム]])」を唱えることで、こぶが開き、通路への滑り台が現れる。 通路の内部は狭く、土の匂いがする低いトンネルになっており、[[ハニーデュークス]]の地下室までは約1時間を要する長い道のりである。この通路は[[忍びの地図]]に記されている7つの[[秘密の通路]]のうちの1つである。 =====歴史===== この通路の製作者は不明だが、少なくとも「いたずら仕掛け人」([[リーマス・ルーピン]]、[[ピーター・ペティグリュー]]、[[シリウス・ブラック]]、[[ジェームズ・ポッター]])の学生時代には存在していた。 [[フレッド・ウィーズリー]]と[[ジョージ・ウィーズリー]]は1年生の時にこの通路を発見し、長年にわたりホグズミードへ行くために愛用していた。1993年、彼らは3年生になった[[ハリー・ポッター]]に[[忍びの地図]]を譲り渡し、この通路の使い方を教えた。 しかし、[[第二次魔法戦争]]の最中である1997年から1998年にかけて、この通路は崩落してしまい、通行不可能となった。この事実は、[[ホグワーツの戦い]]の直前に[[ネビル・ロングボトム]]によって語られている。 =====物語における役割===== **[[ハリー・ポッターとアズカバンの囚人]]**において、この像と通路は極めて重要な役割を果たす。[[ダーズリー家]]から[[ホグズミード]]行きの許可証にサインをもらえなかった[[ハリー・ポッター]]は、この通路を利用して村を訪れることができた。これにより、彼は[[シリウス・ブラック]]が自分の名付け親であるという重大な事実を立ち聞きすることになる。 **[[ハリー・ポッターと死の秘宝]]**では、通路が崩落していることが明かされる。これは、[[セブルス・スネイプ]]校長と[[死喰い人]]の支配下で[[ホグワーツ城]]が厳重に封鎖され、かつての抜け道がもはや安全ではないことを象徴している。結果として、[[ダンブルドア軍団]]は[[アバーフォース・ダンブルドア]]が経営する[[ホッグズ・ヘッド・パブ]]からの新しい通路に頼ることになった。 =====幕後情報===== 映画『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』では、片目の魔女の像は原作の記述よりも大きく、やや不気味なデザインで描かれている。ハリーが呪文を唱えると、像全体が動いて通路への入り口を開くという、よりダイナミックな演出がなされている。(映画設定)