======スリザリン====== =====基本情報===== * タイプ: [[ホグワーツ魔法魔術学校]]の4つの寮の一つ * 創設者: [[サラザール・スリザリン]] * 寮監: [[ホラス・スラグホーン]]、[[セブルス・スネイプ]] (在任期間順) * 寮のゴースト: [[血まみれ男爵]] * 象徴色: 緑と銀 * 象徴動物: 蛇 * 関連する元素: 水 (Pottermore) * 重んじる資質: 野心、狡猾さ、リーダーシップ、機知、同族意識 =====説明と歴史===== スリザリンは、[[ホグワーツ魔法魔術学校]]の創設者の一人、[[サラザール・スリザリン]]によって創設された寮です。彼は、魔法族の血統を重んじ、マグル生まれの生徒の入学に反対したため、他の創設者、特に[[ゴドリック・グリフィンドール]]と対立しました。この対立の結果、スリザリンはホグワーツを去りましたが、彼の思想は寮の評判に長く影響を及ぼすことになります。 スリザリン寮は、その歴史を通じて数多くの//闇の魔法使い//を輩出したことで悪名高く、その筆頭が史上最も危険な魔法使いである[[ヴォルデモート卿]]([[トム・マールヴォロ・リドル]])です。彼の信奉者である[[死喰い人]]の多くもスリザリン出身者で構成されていました。このため、スリザリン寮生であることは、しばしば偏見や不信の目で見られる原因となりました。 しかし、すべてのスリザリン生が悪の道に進んだわけではありません。[[レギュラス・ブラック]]は[[死喰い人]]でありながら最終的に[[ヴォルデモート卿]]に反旗を翻し、彼の[[分霊箱]]の一つを破壊しようと試みました。[[セブルス・スネイプ]]は二重スパイとして[[不死鳥の騎士団]]のために命を懸けて戦い、[[ホラス・スラグホーン]]も[[第二次魔法戦争]]の最終決戦である[[ホグワーツの戦い]]で学校を守るために戦いました。また、[[ニンファドーラ・トンクス]]の母である[[アンドロメダ・トンクス]]もスリザリン出身ですが、[[ブラック家]]の純血主義に反してマグル生まれのテッド・トンクスと結婚しました。 =====物語における役割===== 物語全体を通して、スリザリンは主人公[[ハリー・ポッター]]が所属する[[グリフィンドール]]寮の主要なライバルとして描かれています。特に、[[ハリー・ポッター]]と[[ドラコ・マルフォイ]]の間の個人的な敵対関係は、両寮の対立を象徴しています。 [[サラザール・スリザリン]]が残した[[秘密の部屋]]の伝説は、シリーズ第二巻の核となる謎であり、彼の末裔である[[トム・リドル]]の過去を明らかにする上で重要な役割を果たしました。また、[[スリザリンのロケット]]は[[ヴォルデモート卿]]の[[分霊箱]]の一つとして、物語終盤の重要な探索対象となります。 [[組分け帽子]]がかつて[[ハリー・ポッター]]をスリザリンに組分けしようとした事実は、彼を長年悩ませる一方で、「我々が何者であるかは、我々の能力ではなく、我々の選択によって決まる」というシリーズの重要なテーマを強調しています。 =====既知の区域===== * **談話室 (Common Room):** スリザリンの談話室と寝室は、[[ホグワーツ城]]の地下牢にあり、[[黒い湖]]の湖底に位置しています。入口は湿った石の壁で、正しい[[合言葉]]を言うと扉が現れます。室内は天井が低く、長く、ダンジョンのような部屋です。緑がかった光を放つランプが鎖で天井から吊り下げられ、壁には精巧なタペストリーが飾られています。部屋全体が水中にいるかのような、冷たく緑色の光に満たされています。 * **寝室 (Dormitories):** 談話室から寝室へと続く通路があります。こちらも同様に地下に位置しています。 =====舞台裏情報===== * 著者のJ.K.ローリングは、すべてのスリザリン生が悪人というわけではないと述べています。彼女によれば、スリザリン生はしばしば野心的で抜け目がないため、誤解されやすいとのことです。(作者インタビュー) * 中世で最も偉大な魔法使いの一人である[[マーリン]]は、スリザリン寮出身であったとされています。(Pottermore) * 寮の名前である「Slytherin」は、蛇が滑るように進む様子を表す英語の動詞「slither」から来ていると考えられ、寮の象徴動物と一致しています。