* 呪文名 (Incantation): 不明 * 発音 (Pronunciation): 不明 * 杖の動き (Wand Movement): 不明 * 光の色 (Light Color): 不明 * 呪文の効果 (Effect): 容器や空間(バッグ、テント、自動車など)の内部を、外見の大きさを変えることなく魔法的に拡張する。拡張された内部空間は外部から検知できず、対象物の重量も増加しない。 * 呪文の分類 (Type): 魔呪 (Charm)
この呪文は、物語の様々な場面で重要な役割を果たしています。 * ウィーズリー家のフォード・アングリア: 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』で、アーサー・ウィーズリーが改造した車に使用された。外見は普通の車だが、内部は8人と数個のトランク、そして複数のペットが余裕で乗れるほど広々としていた。 * クィディッチ・ワールドカップのテント: 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』にて、ウィーズリー家が使用したテントにこの呪文がかけられていた。外見は古びた二人用のテントにしか見えなかったが、内部は複数の部屋とキッチンを備えた家具付きのアパートのような豪華な空間だった。 * ハーマイオニー・グレンジャーのビーズのハンドバッグ: 『ハリー・ポッターと死の秘宝』において、ハーマイオニーが自身の小さなビーズ付きハンドバッグにこの呪文をかけた。彼女はこのバッグの中に、本、衣類、食料、魔法薬の材料、さらには大型のテントまで、分霊箱探しの旅に必要なあらゆる物を詰めて持ち運んだ。このバッグは、三人がヴォルデモートから逃亡し続ける上で不可欠な生命線となった。 * ニュート・スキャマンダーのスーツケース: 内部に多種多様な魔法動物を保護し、世話をするための広大な空間と、それぞれの生息環境を再現した区画が作られている。(『ファンタスティック・ビースト』シリーズ)
発見不可能拡大呪文は高度な魔法と見なされており、その使用は魔法省によって厳しく規制されている。ハーマイオニー・グレンジャーが17歳という若さでこの呪文を完璧に使いこなしたことは、彼女の並外れた魔法の才能を証明している。 この呪文の不正使用は、「マグル製品不正使用取締法」などの法律によって罰せられる。例えば、個人的なバッグに呪文をかけることは許容されるようだが、トランクの容量を規定以上に拡張することは規制の対象となる。 この呪文に対する直接的な対抗呪文や防御方法は作中では言及されていない。主な対抗策は、魔法省による法的な規制のみである。
英語名は Undetectable Extension Charm であり、その効果を直接的に表現している。 * Undetectable: 「発見不可能な」「検知できない」という意味。呪文によって拡張された空間が外部から分からないことを指す。 * Extension: 「拡張」「延長」という意味。内部空間を広げる効果を指す。 * Charm: 「魔呪」。対象の性質を変化させるが、本質を変えるわけではない魔法の一種。
* この呪文は「外側よりも内側が広い」という、フィクション作品でしばしば用いられる概念を魔法の世界で実現したものである。登場人物たちが長旅に必要な大量の物資を携帯することを可能にする、物語の進行上非常に便利な設定として機能している。