ハンガリー・ホーンテール種

ハンガリー・ホーンテール種は、ドラゴンの中でも最も危険とされる品種である。黒い鱗とトカゲのような外見を持ち、気性が極めて荒々しいことで知られている。1994年の三大魔法学校対抗試合において、第一の課題ハリー・ポッターが対峙したドラゴンとして有名である。

  • 外見: トカゲに似た体に、漆黒の鱗を持つ。
  • 頭部: 頭から突き出た青銅色の角が特徴。
  • 目: 黄色い目を持ち、瞳孔は猫のように縦に細い。
  • 尾: 長い尾には、頭部の角と同じく青銅色の鋭い棘が並んでおり、強力な武器となる。
  • 鳴き声: 金切り声のような、甲高い咆哮をあげる。
  • 炎の息 (Fire Breath): 他のドラゴンと比較しても非常に長い射程の炎を吐くことができ、その距離は50フィート(約15メートル)にも達する。
  • 攻撃性: 全てのドラゴンの中で最も攻撃的で獰猛な性質を持つとされる。特に巣や卵を守る際には、その危険性が最大限に高まる。
  • 尾による攻撃 (Tail Attack): 棘のついた強力な尾を鞭のようにしならせ、標的をなぎ払う。
  • 飛行能力 (Flight): 巨大な翼で高速に飛行する能力を持つ。

1994年にホグワーツ魔法魔術学校で開催された三大魔法学校対抗試合第一の課題のために、チャーリー・ウィーズリーらがルーマニアドラゴン保護区から運び込んだ4頭のドラゴンのうちの1頭である。 この個体は卵を抱えた雌であり、三大魔法学校対抗試合の選手となったハリー・ポッターが、金色の卵を奪取すべき対戦相手としてくじで引き当てた。ハリー呼び寄せ呪文で自身の箒であるファイアボルトを呼び寄せ、優れた飛行技術でホーンテールを欺き、卵を手に入れることに成功した。その過程で、激怒したホーンテールは拘束用の鎖を引きちぎり、ホグワーツ城の塔までハリーを追跡した。

作中で名前が特定されている個体はいないが、ハリー・ポッター第一の課題で対峙した雌のホーンテールが最も詳しく描写されている。この個体は巣を守る母ドラゴンであったため、通常時よりもさらに凶暴であった。

  • 書籍『幻の動物とその生息地』においても、最も危険なドラゴンとして記載されている。
  • 映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』では、原作の描写に忠実でありながら、さらに恐ろしいクリーチャーとしてデザインされ、その迫力ある姿は観客に強い印象を与えた。(映画設定)