アッシュワインダーは、長時間監視されずに燃え続けた魔法の炎の燃えさしから生まれる、細く青白い蛇のような魔法生物である。その目は真っ赤に輝いており、非常に特徴的である。 この生物の寿命は極めて短く、わずか1時間しかない。生まれるとすぐに、住居の暗く人目につかない場所を探し、そこへ這っていく。その際には灰色の痕跡を残す。目的地に着くと、アッシュワインダーはそこで卵を産み落とし、直後に崩れて塵となる。
アッシュワインダーの卵は鮮やかな赤色で、触れると灼熱を放つ。もし産み落とされた卵が発見されず、適切な凍結呪文 (Freezing Charm) によって凍結処理されなければ、数分で周囲に引火し、深刻な火災を引き起こす。 凍結された卵は、魔法薬学において価値のある材料となる。
アッシュワインダーに関する最も詳細な記述は、ニュート・スキャマンダーが著した教科書『幻の動物とその生息地』に見られる。 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』では、アッシュワインダーの卵が間接的に登場する。ロン・ウィーズリーが誤って口にした、ロミルダ・ベインがハリー・ポッターのために用意した惚れ薬入りの大鍋チョコレートの効力を語る際、フレッド・ウィーズリーとジョージ・ウィーズリーが自分たちの店で売っている惚れ薬にもアッシュワインダーの卵が含まれている可能性が示唆されている。
アッシュワインダー (Ashwinder) という名前は、その生態に由来すると考えられる。