グリンデローは、イギリスとアイルランドの湖に生息する、攻撃的な性質を持つ水の悪魔です。病的な緑色の体と鋭い角、そして獲物を捕らえるための長くしなやかな指が特徴です。その指は強力な握力を持ちますが、同時にもろいという弱点も抱えています。 公式な魔法省の分類では「XX(無害/飼育可能)」とされていますが、これは主に人魚が彼らを飼い慣らすことができるという事実に基づいていると思われます。実際には、人間にとっては非常に危険な存在であり、作中でも何度も魔法使いを襲っています。
グリンデローは非常に攻撃的で、水中では人間を水中深くに引きずり込もうとします。彼らの長い指による握力は強力ですが、もろいため、強い力で指を折ることで拘束から逃れることが可能です。 魔法的な防御策としては、熱湯を噴出させる呪文が極めて有効です。作中でハリー・ポッターが使用した呪文は明示されていませんが、レラシオ (追い払い呪文) が同様の効果を持つことが知られています。
グリンデロー (Grindylow) という名前は、イギリスのヨークシャー地方の民間伝承に登場する同名の水棲生物に由来します。伝承におけるグリンデローは、水辺で遊ぶ子供たちを長い腕で水中に引きずり込むと言われる恐ろしい存在です。この設定は、J.K. ローリングの作品における描写と非常によく似ています。また、古代の叙事詩『ベオウルフ』に登場する怪物グレンデルとの関連性も指摘されています。