ローズウッドは、杖の材料として使用される木材の一種です。物語で具体的に描写されたローズウッド製の杖は、フラー・デラクールが所有する一本のみです。 彼女の杖は、1994年の三校対抗試合に先立って行われた杖の検査の際に、ギャリック・オリバンダーによって鑑定されました。その際、長さは9インチ半 (約24cm)で、「しなりのない (inflexible)」性質を持つと説明されています。杖の芯には、フラー自身の祖母であるビーラの髪が一本使われています。オリバンダーはこの芯材について、非常に「気難しい」性質を生み出すと評しました。
ローズウッドという木材自体が持つ魔法の特性に関する詳細な情報は、主に公式サイト Pottermore で明らかにされています。
ローズウッドの杖は、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』で初めて登場します。ホグワーツで開催された三校対抗試合の代表選手に選ばれたフラー・デラクールが、試合前の杖の検査で自身の杖を提示しました。この出来事を通して、読者は杖の材質や芯材が多様であり、それぞれの杖が独自の個性を持つことを知ります。 フラーはこの杖を使い、第一の課題でドラゴンと戦い、第三の課題では迷路に挑みました。その後も彼女の主要な杖として、第二次魔法戦争においても使用されたと考えられます。彼女は七人のポッターの戦いやホグワーツの戦いに参加しており、このローズウッドの杖が彼女と共にあったことは間違いありません。