ウェールズ・グリーン普通種
概要
ウェールズ・グリーン普通種 (Common Welsh Green) は、ドラゴンの一種であり、その名の通りウェールズの山岳地帯を原産地とする魔法生物である。幻の動物とその生息地の著者であるニュート・スキャマンダーによれば、数あるドラゴンの中でも最も厄介でない種の一つとして知られている。その鳴き声は非常に特徴的でメロディアスであり、炎は細い噴射状になる。人間を積極的に避ける習性を持つため、他の種に比べて人間との衝突は比較的少ない。
特徴と習性
ウェールズ・グリーン普通種は、他のドラゴン種と比較して識別しやすい、いくつかの際立った特徴を持つ。
- 外見: 滑らかな草緑色の鱗を持つ。卵は土のような茶色で、緑色の斑点が特徴である。
- 鳴き声: 非常にメロディアスで、簡単に見分けがつく鳴き声を持つ。
- 炎: 炎は細い噴射状で吐き出される。
- 食性: 主に羊を捕食する。
物語における役割
ウェールズ・グリーン普通種は、物語の中で、特に1994年から1995年にかけて開催された三大魔法学校対抗試合において重要な役割を果たした。
- 三大魔法学校対抗試合: 第一の課題でホグワーツの勇者たちが対峙した4体のドラゴンのうちの1体として登場した。この個体は、ボーバトン魔法アカデミー代表のフラー・デラクールが対戦相手として引き当てた。フラーは催眠呪文を使いドラゴンを眠らせようと試みたが、ドラゴンがいびきをかいた際に鼻から炎が噴き出し、彼女のスカートの裾を焦がしてしまった。
名前の由来
このドラゴンの名前は、その生息地と外見的特徴を直接的に示している。
- ウェールズ (Welsh): 原産地であるイギリスのウェールズ地方を指す。
- グリーン (Green): その特徴的な草緑色の鱗の色に由来する。
- 普通種 (Common): この地域において、比較的よく見られる種であることを示唆している。
幕後情報
- 映画での描写: 映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』では、ウェールズ・グリーン普通種は原作の描写に沿って緑色の鱗を持つドラゴンとしてデザインされた。しかし、他のドラゴン(特にハンガリー・ホーンテール)ほど詳細な戦闘シーンは描かれなかった。(映画設定)
- ゲームでの登場: ビデオゲーム『ホグワーツ・レガシー』にも登場し、プレイヤーは作中でこのドラゴンと遭遇することができる。(ゲーム設定)