ラズベリージャム

ラズベリージャムは、ラズベリーの果実を主原料として作られる、甘いスプレッド(塗り物)である。鮮やかな赤色をしており、滑らかなものから果実の粒が残っているものまで様々な種類が存在する。魔法界とマグルの世界の双方で、特に朝食のトーストなどに塗って食される、ごく一般的な食品である。

ラズベリージャムには、既知の魔法的な特性は一切ない。その用途は純粋に食料としてのものであり、魔法薬の材料として使われたり、特定の呪文の効果を誘発したりするような記述は原作には存在しない。

魔法界におけるラズベリージャムの具体的な歴史は記録されていない。しかし、ホグワーツ魔法魔術学校の食卓にも並ぶ可能性がある一般的な食品であることから、古くから魔法使いの食文化に根付いていたと考えられる。

ラズベリージャムは、物語のプロットに直接関わることはない。しかし、この食品の最も重要な点は、それがアルバス・ダンブルドアの好物であるという事実にある。 この事実は、ダンブルドアというキャラクターに深みを与える上で重要な役割を果たす。彼は史上最も偉大な魔法使いの一人であり、複雑な計画を巡らせる謎多き人物だが、一方でシャーベット・レモンや編み物雑誌を好むなど、非常に人間的で素朴な一面も持っている。ラズベリージャムが好物であるという情報は、こうした彼の一面を補強し、読者に親しみやすさを感じさせる効果がある。

  • ダンブルドアがラズベリージャムを好むという設定は、J.K. ローリングが七冊の小説本編で明示したものではない。この情報は、シリーズ完結後に行われた作者のインタビューで初めて明らかにされたものである。(J.K.ローリングのインタビュー)
  • 具体的には、2007年7月30日に行われたファンサイト「The Leaky Cauldron」とのインタビューにおいて、作者がファンの質問に答える形でこの事実を公表した。