ウールワース・ビル

ウールワース・ビル (Woolworth Building)

  • タイプ (Type): アメリカ合衆国魔法議会 (MACUSA) 本部、政府機関
  • 場所 (Location): アメリカ合衆国、ニューヨーク市、ロウアー・マンハッタン、ブロードウェイ233番地
  • 所有者 / 居住者 (Owner/Residents): アメリカ合衆国魔法議会 (MACUSA)
  • 主な特徴 (Key Features): ノー・マジの目から完全に隠されている、魔法によって出入りする回転ドア、大聖堂のような巨大なアトリウム、フクロウをモチーフにした建築様式

ウールワース・ビルは、ニューヨーク市に実在する歴史的な超高層ビルであり、アメリカの魔法界における中央政府機関、アメリカ合衆国魔法議会 (MACUSA) の本部が置かれている場所です。(『ファンタスティック・ビースト』シリーズ) ノー・マジ(イギリス魔法界におけるマグルに相当)の目には、この建物は単なるゴシック様式のオフィスビルにしか見えません。しかし、魔法使いや魔女は、高速で回転する魔法の扉を通り抜けることで、その内部に広がるMACUSAの本部へと入ることができます。建物の外壁にはフクロウの彫刻が施されており、魔法界との繋がりを示唆しています。 内部は天井が数百フィートにも達する巨大なアトリウムとなっており、そのスケールは圧巻です。中央には、セーレム魔女裁判の犠牲者を追悼する巨大なモニュメントが鎮座しています。 MACUSAは、1892年に起きた「サスカッチ大反乱」を機に、5番目の本部として当時建設中だったこのビルに移転しました。魔法使いたちはノー・マジの建設作業員に紛れ込み、コンクリートと鉄骨の内部に魔法の空間を築き上げました。(Pottermore)

ウールワース・ビルは、映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』の主要な舞台の一つです。1926年、ニュート・スキャマンダーが魔法動物の入ったトランクをノー・マジジェイコブ・コワルスキーのものと取り違えた後、ティナ・ゴールドスタインによってMACUSAに連行されました。 この場所で、ニュートとティナはMACUSAの議長セラフィナ・ピッカリーや、魔法保安局長官パーシバル・グレイブスによる尋問を受けます。また、グレイブスが正体を現したゲラート・グリンデルバルドであったことが判明し、強力なオブスキュラスの力を利用しようとしていたことが明らかになるクライマックスのシーンも、このビル内で展開されました。ビルは、当時のアメリカ魔法界が抱える厳格な法規制と、ノー・マジとの分離を徹底する姿勢を象徴する場所として描かれています。

  • 大アトリウム (Grand Atrium): MACUSAの職員たちが働くメインホール。巨大な時計盤が魔法界の脅威レベルを示している。
  • 杖許可局 (Wand Permit Office): ティナ・ゴールドスタインが左遷されていた部署。
  • 中央捜査室 (Central Investigation Department): パーシバル・グレイブスが指揮を執っていた部署。
  • 死の部屋 (Death Chamber): ニュートとティナが死刑を宣告され、記憶を抽出する液体の中に椅子ごと沈められそうになった部屋。(映画設定)
  • ウールワース・ビルは、1913年から1930年まで世界で最も高いビルとして知られた、実在の歴史的建造物です。(現実世界の事実)
  • 映画のプロダクションデザイナーであるスチュアート・クレイグは、MACUSA本部の内装をデザインするにあたり、ゴシック・リヴァイヴァル建築に、1920年代のアメリカで流行したアール・デコの要素を取り入れ、荘厳かつ時代を反映した空間を創り出しました。(映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』)