オーグリー
基本情報
生態と習性
オーグリーは、イバラやクワといったトゲのある植物の茂みの中に、涙滴型の巣を作ることで知られている。非常に内気な性質を持ち、巣から出てくることは滅多にない。その飛行は特徴的で、大雨の時にしか飛ばない。 最もよく知られている習性は、その独特な鳴き声である。低く震えるようなその鳴き声は、かつて死を予言するものとして魔法使いたちに恐れられていた。しかし、これは後に誤解であることが判明した。実際には、オーグリーは単に雨が降る直前に鳴くだけである。この迷信は長らく信じられていたため、多くの魔法使いはオーグリーの巣を避けていたが、ゴルパロットのガリバーによる詳細な研究によって真実が明らかにされた。
魔法的な関連性
- 予言との関連 (Connection to Divination): オーグリーの鳴き声が死を予言するという迷信は、魔法界に広く浸透していた。このため、オーグリーは不吉の象徴と見なされることが多かった。
- 羽の特性 (Feather Properties): オーグリーの羽はインクを完全に弾いてしまうため、羽根ペンの材料として使うことはできない。
登場と作中での役割
オーグリーは、風変わりな魔法使いとして有名な変わり者ユリックが少なくとも50羽をペットとして飼育していたことで知られている。彼はオーグリーの絶え間ない鳴き声を、死んだ友人たちの霊が自分に話しかけているものと勘違いし、最終的に正気を失ったと信じられている。この逸話は、『吟遊詩人ビードルの物語』に収録されている「幸運の泉」の物語に対するアルバス・ダンブルドアの注釈の中で言及されている。
名前の語源
「オーグリー (Augurey)」という名前は、古代ローマで行われていた鳥の行動によって吉凶を占う「鳥占い (Augury)」に由来する。占いを実行する神官は「アウグル (Augur)」と呼ばれており、オーグリーの持つ予言的な(ただし誤解に基づいた)性質と関連付けられている。
幕後情報
- 舞台劇『ハリー・ポッターと呪いの子』では、オーグリーが重要な象徴として登場する。ヴォルデモート卿の娘であるデルフィーは、自らを「オーグリー」と名乗り、そのシンボルを背中に刺青として入れている。(舞台劇『ハリー・ポッターと呪いの子』)
- 映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』では、ニュート・スキャマンダーの家の地下にある魔法動物飼育スペースに、数羽のオーグリーが登場する。(映画設定)
- アイルランド魔法省の公式紋章はオーグリーである。(Pottermore)