スナガガフの球根

スナガガフの球根

スナガガフの球根 (Snargaluff Bulb) は、脈動する淡い緑色の物体で、「大きくてぬるぬるしたタマネギ」のように見えるとされています。球根自体もわずかに身をよじることがあります。 この球根は、スナガガフ (Snargaluff) という危険な魔法植物から採取されます。スナガガフ本体は、一見すると節くれだった枯れた切り株のように見えますが、自己防衛のために、近づく者を捕らえようとする蔓のような触手を素早く伸ばして攻撃します。

スナガガフの球根は、主に魔法薬学における魔法薬の材料として使用されます。作中では、どの特定の魔法薬に使われるかは明記されていません。 球根を採取する作業は非常に危険を伴います。スナガガフの切り株状の本体を鋭利なもので突くと、植物は防御反応として、内部に隠していた球根を露出させます。この過程で植物が触手で激しく攻撃してくるため、作業者は防御用のゴーグル、手袋、マントを着用することが不可欠です。

スナガガフはホグワーツ魔法魔術学校薬草学のカリキュラムに含まれている魔法植物です。その危険性と扱いの難しさから、N.E.W.T. (いもり試験) レベル、すなわち6年生以上の高学年の授業で教えられます。これは、学生がある程度の魔法能力と成熟度に達していることを前提としています。

スナガガフの球根は、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』において、物語の進行上、重要な役割を果たします。ハリー・ポッター薬草学の授業でこの植物を巧みに扱ったことが、魔法薬学の教授であるホラス・スラグホーンの目に留まりました。 この授業では、多くの生徒が苦戦し、ネビル・ロングボトムは触手に捕まるアクシデントに見舞われました。しかし、ハリーは半純血のプリンスの教科書で得た知識を応用し、見事に球根を採取します。スラグホーンはこのハリーの才能に感銘を受け、彼をエリート学生のサークル「スラグ・クラブ」のクリスマス・パーティーに招待しました。この招待が、ハリーがスラグホーンに接近し、最終的にヴォルデモート分霊箱に関する決定的な情報を引き出すための重要なステップとなりました。