スラグ&ジガー薬局

  • タイプ (Type): 薬局 (Apothecary)
  • 所在地 (Location): イギリス、ロンドン、ダイアゴン横丁
  • 所有者 / 経営者 (Owner/Proprietor): 不明
  • 主な特徴 (Key Features): 腐った卵と腐ったキャベツが混ざったような強烈な匂い、多種多様な魔法薬の材料の販売

スラグ&ジガー薬局は、ダイアゴン横丁に位置する著名な薬局です。ホグワーツ魔法魔術学校の生徒たちが魔法薬学の授業で必要とする材料や道具を調達する主要な店の一つとして知られています。 店内は独特の強烈な匂いが立ち込めており、ハリー・ポッターは初めて訪れた際に「腐った卵と腐ったキャベツが混ざったような匂い」と表現しました。床にはぬるぬるした液体が入った樽が並び、棚には薬草、干し草の根、色鮮やかな粉末が入った瓶がずらりと置かれています。天井からは鳥の羽根の束、牙を連ねたもの、もつれた鉤爪などが吊るされており、魔法の世界の薬局らしい雰囲気を醸し出しています。 店の名前である「スラグ (Slug)」はナメクジを意味し、魔法薬の一般的な材料です。一方、「ジガー (Jigger)」は液量などを計るための単位であり、魔法薬調合の精密さを示唆しています。

この薬局は物語を通じて、魔法界の日常と魔法薬学の重要性を示す背景として機能します。

  • 『ハリー・ポッターと賢者の石』: ハリー・ポッタールビウス・ハグリッドと共に初めてダイアゴン横丁を訪れた際に、この店の前を通りかかります。彼はここ(あるいは同等の店)で、ホグワーツの学用品リストに記載されていた基本的な魔法薬の道具一式を揃えたと考えられます。
  • 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』: ハーマイオニー・グレンジャーポリジュース薬を調合する際、材料であるバイコーンの角 (Bicorn Horn) とブームスラングの皮 (Boomslang Skin) が必要になりました。これらの希少で高価な材料はスラグ&ジガー薬局の奥で厳重に管理されていると推測されますが、彼女たちは購入する代わりにセブルス・スネイプの研究室から盗み出すことを選びました。これは、特定の魔法薬材料の入手難易度と価値の高さを示しています。
  • 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』: 夏休みをダイアゴン横丁で過ごしたハリーは、店の外で天秤の値段を比べているホグワーツの生徒たちを目撃しており、新学期を前にした学生たちの買い物の様子が描かれています。
  • 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』: ホラス・スラグホーンは、お気に入りの砂糖漬けパイナップルをこの店で手に入れていると語っています。これは、スラグ&ジガー薬局が基本的な魔法薬材料だけでなく、より嗜好性の高い品物も取り扱っていることを示唆しています。
  • 店頭 (Shop Floor): 一般的な魔法薬の材料や天秤、坩堝といった道具が陳列されている主要な販売エリア。
  • 奥の部屋 / 倉庫 (Back Room / Storeroom): 原著に直接の描写はないものの、ポリジュース薬の材料のような高価で希少なアイテムが保管されていると推測されるエリア。
  • 映画版では、スラグ&ジガー薬局は暗く、雑然としながらも神秘的な雰囲気を持つ店舗として具体的に映像化されました。壁一面に無数の小瓶や引き出しが並ぶデザインは、視覚的に魔法の薬局のイメージを強調しています。(映画設定)
  • 様々な「ハリー・ポッター」関連のビデオゲームにおいて、プレイヤーが訪れることができる場所として登場します。(ゲーム設定)