マートラップ
基本情報
- 英語名 (English Name): Murtlap
- 生息地 (Habitat): イギリスの沿岸部
- 外見 (Appearance): ネズミのような生物で、背中にイソギンチャクに似た触手状の成長物を持つ
- 用途 (Uses): 成長物の漬物は呪いへの抵抗力を高める。抽出液(マートラップの抽出液)は治療薬となる。
描写と特性
マートラップは、イギリスの沿岸部に生息するネズミのような外見をした魔法生物である。最も顕著な特徴は、背中に生えているイソギンチャクに似た、柔らかく肉質の触手状の成長物である。 主な食料は甲殻類だが、不用意に踏みつけた人間の足も食べることがある。(幻の動物とその生息地) この背中の成長物は、魔法的な特性を持つことで知られている。酢漬けにして食べると、呪いや呪文への抵抗力が高まる。しかし、食べ過ぎると脇から紫色の見苦しい毛が生えてくる副作用がある。この成長物から作られた「マートラップの抽出液」は、魔法によってできた切り傷や咬み傷に対して非常に効果的な癒しと痛みの緩和剤となる。抽出液は黄緑色をしている。
作中での役割
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団において、マートラップは重要な治療薬の原料として登場する。
- ドローレス・アンブリッジの「お仕置き」で、罰則用の羽根ペンによって傷つけられたハリー・ポッターの手を癒すため、ハーマイオニー・グレンジャーがマートラップの抽出液の入った浅い鉢を用意した。ハリーは抽出液に手を浸し、激しい痛みを和らげた。
- フレッド・ウィーズリーとジョージ・ウィーズリーがホグワーツ内でマートラップを飼育していた可能性が示唆されている。リー・ジョーダンは、牙つきフリスビーにマートラップの触手をくっつけようとして噛まれたと述べている。
幕後情報
- マートラップに関する詳細な生態情報は、主にニュート・スキャマンダー著の教科書『幻の動物とその生息地』で述べられている。
- ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(映画設定)では、ニュート・スキャマンダーのスーツケースから逃げ出した一匹が、ノー・マジ(マグル)であるジェイコブ・コワルスキーの首を噛む。この出来事が、ジェイコブがニュートの魔法の世界に深く関わるきっかけの一つとなった。