フラッフィー (Fluffy) は、巨大な三つの頭を持つ犬であり、ルビウス・ハグリッドが所有していた魔法動物である。1991年から1992年の学校年度において、アルバス・ダンブルドアの依頼により賢者の石を守るための最初の障害物として、ホグワーツ魔法魔術学校の立ち入り禁止の廊下に配置された。その獰猛な性質とは裏腹に、音楽を聴くと眠りに落ちるという明確な弱点を持つ。
フラッフィーは、廊下全体を埋め尽くすほどの巨大な体躯を持つ怪物的な犬である。その最も顕著な特徴は三つの頭であり、それぞれに「狂ったようにぐるぐる回る目」と、粘液性の唾液が滴る黄色い牙が備わっている。 性格は極めて獰猛で攻撃的であり、侵入者に対しては容赦なく襲いかかる。しかし、ルビウス・ハグリッドにとっては、愛情を注ぐべき「ペット」であった。フラッフィーの攻撃性は、音楽を聴かせることで完全に無力化できる。音楽を聴くと、彼は深く穏やかな眠りに落ちてしまう。
フラッフィーは、ルビウス・ハグリッドが漏れ鍋で出会った「ギリシャ人の男」から購入したものである。1991年、アルバス・ダンブルドアがニコラス・フラメルの賢者の石をヴォルデモート卿から守るため、ホグワーツ城内に一連の魔法的防衛策を施した際、ハグリッドはフラッフィーを最初の番犬として貸し出した。 フラッフィーは3階の立ち入り禁止の廊下に置かれ、床の仕掛け扉を守る役割を担った。
賢者の石が破壊された後、アルバス・ダンブルドアはフラッフィーを故郷であるギリシャに送り返したと述べている。
「フラッフィー (Fluffy)」という名前は、英語で「ふわふわした」「綿毛のような」といった意味を持ち、通常は小さくて可愛らしいペットに付けられる。この名前は、フラッフィーの巨大で恐ろしい姿とは全く対照的であり、危険な生物を「かわいい」と感じるルビウス・ハグリッドの独特な感性を反映した、皮肉の効いた命名である。