オーグリー

  • 魔法省分類 (Ministry of Magic Classification): XX(無害/飼育可能)
  • 原産地 (Native to): イギリスおよびアイルランド。北ヨーロッパでも見られることがある。
  • 外見 (Appearance): 痩せて悲しげな外見を持つ、緑がかった黒い羽毛の鳥。小型で栄養失調のハゲタカにいくらか似ている。
  • 食性 (Diet): 大型の昆虫や妖精を捕食する。

オーグリーは、イバラやクワといったトゲのある植物の茂みの中に、涙滴型の巣を作ることで知られている。非常に内気な性質を持ち、巣から出てくることは滅多にない。その飛行は特徴的で、大雨の時にしか飛ばない。 最もよく知られている習性は、その独特な鳴き声である。低く震えるようなその鳴き声は、かつて死を予言するものとして魔法使いたちに恐れられていた。しかし、これは後に誤解であることが判明した。実際には、オーグリーは単に雨が降る直前に鳴くだけである。この迷信は長らく信じられていたため、多くの魔法使いはオーグリーの巣を避けていたが、ゴルパロットのガリバーによる詳細な研究によって真実が明らかにされた。

  • 予言との関連 (Connection to Divination): オーグリーの鳴き声が死を予言するという迷信は、魔法界に広く浸透していた。このため、オーグリーは不吉の象徴と見なされることが多かった。
  • 羽の特性 (Feather Properties): オーグリーの羽はインクを完全に弾いてしまうため、羽根ペンの材料として使うことはできない。

オーグリーは、風変わりな魔法使いとして有名な変わり者ユリックが少なくとも50羽をペットとして飼育していたことで知られている。彼はオーグリーの絶え間ない鳴き声を、死んだ友人たちの霊が自分に話しかけているものと勘違いし、最終的に正気を失ったと信じられている。この逸話は、『吟遊詩人ビードルの物語』に収録されている「幸運の泉」の物語に対するアルバス・ダンブルドアの注釈の中で言及されている。

「オーグリー (Augurey)」という名前は、古代ローマで行われていた鳥の行動によって吉凶を占う「鳥占い (Augury)」に由来する。占いを実行する神官は「アウグル (Augur)」と呼ばれており、オーグリーの持つ予言的な(ただし誤解に基づいた)性質と関連付けられている。