金ガリオン
基本情報
- タイプ: 通貨
- 所有者: 魔法使い社会の構成員
- 製造者: ゴブリン (グリンゴッツ魔法銀行)
記述と外観
金ガリオン (Gold Galleon) は、イギリスの魔法使い社会で流通している3種類の硬貨のうち、最も価値の高い金貨です。 原作の記述によれば、ガリオンは大きく、黄金色に輝く硬貨です。硬貨の縁には、それを鋳造したゴブリンを特定するための続き番号が刻印されています。
魔法的特性と用途
主な用途は、魔法界における高額な取引の決済手段としてです。魔法使いの通貨システムは十進法ではなく、非常に独特な交換レートを持っています。
- 為替レート
- 魔法のガリオン
- レプラコーンの金貨: クィディッチ・ワールドカップなどでレプラコーンが作り出す偽のガリオン。本物そっくりですが、数時間で消えてしまう性質を持ちます。
- ダンブルドア軍団の偽ガリオン: ハーマイオニー・グレンジャーがダンブルドア軍団 (D.A.) のメンバー間の連絡手段として作成しました。変化の呪文 (Protean Charm) がかけられており、ハリー・ポッターが手元のガリオンの数字を変更すると、他のメンバーが持つすべてのガリオンも連動して変化し、次の会合の日時を秘密裏に知らせる仕組みになっていました。
歴史
ガリオンを含む魔法使いの通貨は、古くからゴブリンによって鋳造・管理されています。グリンゴッツ魔法銀行がその中心的な役割を担っており、その魔法的な性質から硬貨の偽造は極めて困難とされています。 ゴブリンは、自分たちが製造したものはすべて自分たちの所有物であるという独自の価値観を持っているため、通貨の管理は彼らにとって大きな誇りであると同時に、魔法使いとの潜在的な対立の火種ともなっています。
物語における役割
- 魔法界への導入: 『ハリー・ポッターと賢者の石』で、ハリー・ポッターが初めてグリンゴッツ魔法銀行の金庫を訪れ、両親が遺した大量の金ガリオンを目の当たりにします。これは彼が魔法界の一員であることを実感する象徴的な場面です。
- 三大魔法学校対抗試合の賞金: 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』における優勝賞金は1,000ガリオンでした。ハリー・ポッターはこの賞金をフレッド・ウィーズリーとジョージ・ウィーズリーに渡し、彼らの悪戯専門店ウィーズリー・ウィザード・ウィーズの開店資金となりました。
- ダンブルドア軍団の通信手段: 前述の通り、偽ガリオンはドローレス・アンブリッジの厳しい監視下でダンブルドア軍団が秘密裏に活動するための重要な通信手段として機能しました。
幕後情報
- 作者のJ.K.ローリングは、2001年のインタビューで1ガリオンの価値を約5イギリス・ポンドと見積もっているが、これはあくまで大まかな目安であると述べています。(作者インタビュー)
- 映画シリーズで登場するガリオンのデザインや刻印は、原作には記述されていない独自のものです。(映画設定)