クィアディッチ・マーシュ

  • タイプ (Type): 沼沢地
  • 場所 (Location): イギリスのどこか
  • 所有者 / 居住者 (Owner/Residents): ガーティ・ケドル(11世紀に付近に居住)
  • 主な特徴 (Key Features): クィディッチの原型が誕生した歴史的な場所

クィアディッチ・マーシュは、11世紀頃に存在したとされる沼沢地です。この場所に関する我々の知識は、そのほとんどが関連書籍である『クィディッチ今昔』に記された、魔女ガーティ・ケドルが当時つけていた日記の記述に依拠しています。(『クィディッチ今昔』) ガーティの日記によれば、彼女はこの沼のほとりに住んでおり、ある日、対岸の魔法使い魔女たちがにまたがって奇妙な新しいゲームに興じているのを目撃しました。彼らは革製のボール(後のクアッフルの原型)を互いに投げ合い、沼の両端にある木々のてっぺんをゴールにしていました。さらに厄介なことに、彼らは2つの岩に魔法をかけて空を飛ばし、プレイヤーたちをから叩き落とそうとしていました。これが後のブラッジャーの起源とされています。(『クィディッチ今昔』) この場所で行われていた原始的なゲームは、その地名から「クィアディッチ」と呼ばれていました。現代の魔法界で最も人気のあるスポーツ、クィディッチの名称は、この「クィアディッチ・マーシュ」という地名に直接由来しています。

クィアディッチ・マーシュは、『ハリー・ポッター』シリーズ本編の物語には直接登場しません。その役割は、魔法界のスポーツ文化の根幹をなすクィディッチの歴史的背景を説明するための、世界観を豊かにする設定としてのものです。 この場所の存在は、クィディッチがいかにして生まれ、その名称がどこから来たのかという問いに答えを与えます。この情報は、ホグワーツ魔法魔術学校の図書館にも所蔵されている教科書『クィディッチ今昔』を通じて、作中の登場人物たち、そして読者に提供されます。

この沼沢地に関する詳細な地理的特徴や、特定の内部区域についての記述は存在しません。ガーティ・ケドルの日記には、ゲームが行われた沼とその両端にある木々について言及されているのみです。

  • この場所に関するすべての情報は、J・K・ローリングケンワージー・ウィスプというペンネームで執筆した公式副読本『クィディッチ今昔』が出典であり、原作小説7巻の中では言及されていません。
  • 英語名の “Queerditch Marsh” の “Queer” は、現代的な意味合いとは異なり、古英語では「奇妙な」「変わった」といった意味を持ちます。“ditch” は溝や水路を意味するため、地名は「奇妙な溝(のある沼)」と解釈でき、そこで行われていた風変わりなゲームの様子を的確に表現していると言えます。