フリバーワーム (Flobberworm)
基本情報
- 魔法省分類 (M.O.M. Classification): X(つまらない / Boring)
- 原産地 (Native Range): 湿った溝
- 食性 (Diet): 草食性(主にレタスを好む)
- 特徴 (Distinction): 頭と尾の区別がなく、両端から粘液を分泌する、太い茶色の虫。
説明と生態
フリバーワームは、体長最大10インチ(約25cm)に達する、太い茶色のミミズのような魔法生物である。最も顕著な特徴は、頭と尾の区別が全くつかないことで、両端は全く同じ形状をしており、どちらの端からも粘液を分泌する。この緑色がかった粘液は「フリバーワームの粘液」として知られ、魔法薬を濃くする効果がある。 食性は草食で、特にレタスやキャベツを好む。生態は極めて単調で、ほとんど動くことなく、ひたすら植物を食べ続ける。生命を維持するためには適切な量の餌が必要であり、与えすぎると死んでしまうことがある。
魔法界における役割
フリバーワームは、その退屈な性質にもかかわらず、魔法界においていくつかの役割を持つ。
- 教育: ホグワーツ魔法魔術学校の魔法生物飼育学の授業で、低学年の生徒が扱う最初の生物として登場することがある。1993年から1994年の学期には、新任教授となったルビウス・ハグリッドが3年生の最初の授業でフリバーワームの飼育を課題とした。これは生徒たちにとって極めて退屈な授業として記憶されている。
- 魔法薬の材料: フリバーワームが分泌する粘液は、魔法薬学において特定の薬を濃くするための材料として利用される。
物語における登場
- ハリー・ポッターとアズカバンの囚人: ルビウス・ハグリッドが魔法生物飼育学の教授として初めて教壇に立った際、ハリー・ポッター、ロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャーを含む3年生のクラスにフリバーワームの世話をさせた。多くの生徒がこの単純で退屈な課題に不満を抱き、特にドラコ・マルフォイはハグリッドの指導力を公然と嘲笑した。
名前の由来
英語名の Flobberworm は、Flobber と worm の合成語であると考えられる。
- Flobber: “floppy”(ぐにゃぐにゃした)や “flabby”(たるんだ)といった、柔らかく締まりのない状態を表す言葉に由来する可能性がある。これはフリバーワームの柔らかい体を表現している。
- Worm: 英語で「虫」や「ミミズ」を意味する。
舞台裏情報
- 映画『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』では、ルビウス・ハグリッドの魔法生物飼育学の初授業はヒッポグリフのバックビークを扱う場面に焦点が当てられ、フリバーワームに関するくだりは省略されている。(映画設定)
- いくつかの「ハリー・ポッター」関連のビデオゲームでは、フリバーワームは単純な敵キャラクターや、魔法薬の材料として登場する。(ゲーム設定)