ハッフルパフ寮
基本情報
- タイプ (Type): ホグワーツ魔法魔術学校の4つの寮の一つ
- 場所 (Location): ホグワーツ城、厨房へ続く廊下の右側にある樽の積まれた行き止まり
- 創設者 (Founder): ヘルガ・ハッフルパフ
- 寮監 (Head of House): ポモーナ・スプラウト
- 寮のゴースト (House Ghost): 太った修道士
- 紋章 (Emblem): 穴熊
- 寮の色 (Colors): 黄色と黒
- 象徴する資質 (Key Traits): 勤勉、忠実、忍耐、公正、献身
- 象徴する元素 (Element): 地 (Pottermore)
概要と歴史
ハッフルパフ寮は、ホグワーツ魔法魔術学校を創設した4人の偉大な魔法使いの一人、ヘルガ・ハッフルパフによって創設された。彼女は特に、勤勉で忠実、そして公正な生徒を重んじたことで知られている。組分け帽子の歌によれば、ヘルガ・ハッフルパフは他の創設者が選ばなかった生徒たちを誰でも受け入れたとされ、その包括的な姿勢が寮の精神の根幹をなしている。 ハッフルパフは、4つの寮の中で最も闇の魔法使いを輩出した数が少ないことで知られている (Pottermore)。これは、寮生が本質的に持つ公正さや仲間意識の強さを反映している。
物語における役割
物語の中でハッフルパフ寮は、しばしば「その他大勢」や「特に目立たない」寮として見られがちだが、数々の重要な場面でその真価を発揮する。 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』では、セドリック・ディゴリーがハッフルパフ寮の代表選手として三大魔法学校対抗試合に出場し、その優れた魔法能力とスポーツマンシップを示した。彼の悲劇的な死は、ヴォルデモート卿の復活を魔法界に知らしめる重要な出来事となった。 ドローレス・アンブリッジがホグワーツを支配した際には、多くのハッフルパフ生がダンブルドア軍団に参加し、ハリー・ポッターと共に戦った。主なメンバーにはニンファドーラ・トンクス、アーニー・マクミラン、ジャスティン・フィンチ=フレッチリー、ハンナ・アボットなどがいる。 『ハリー・ポッターと死の秘宝』におけるホグワーツの戦いでは、グリフィンドール寮に次いで多くの生徒が城に残り、ヴォルデモート軍と戦うことを選んだ。これは、彼らの勇気とホグワーツへの忠誠心の強さを証明するものである。 著名な出身者には、前述のセドリック・ディゴリーやニンファドーラ・トンクスのほか、『ファンタスティック・ビースト』シリーズの主人公であるニュート・スキャマンダーがいる (『ファンタスティック・ビースト』シリーズ)。
既知の区域
ハッフルパフ寮の談話室と寝室の様子は、7冊の原作小説内では描写されていない。以下の情報は公式サイトPottermoreで明かされたものである (Pottermore)。
- 談話室 (Common Room): 厨房へ続く廊下の途中、右側にある大きな樽が積まれた窪みの中に隠されている。入り口を開けるには、下から二段目、真ん中の樽を「ヘルガ・ハッフルパフ」のリズムで叩く必要がある。間違った樽を叩いたり、リズムを間違えたりすると、別の樽の蓋が開き、侵入者は酢を浴びせられてしまう。談話室は地下にあり、低く丸い天井を持つ、まるで穴熊の巣のような居心地の良い空間である。部屋は陽気な黄色と黒で彩られ、銅製の調度品や多くの植物が飾られている。
- 寝室 (Dormitories): 談話室の壁にある丸い扉から続いている。中には快適な木製のベッドとパッチワークの掛け布団が備えられている。
舞台裏情報
- 作者であるJ.K. ローリングは、いくつかのインタビューでハッフルパフが自身のお気に入りの寮であると公言している (作者インタビュー)。
- 寮の象徴である穴熊は、普段は温厚だが、自身より大きな敵にも果敢に立ち向かうことができる動物であり、ハッフルパフ生の「過小評価されがちだが、いざという時には非常に勇敢である」という性質を象徴している (Pottermore)。