アーニー・マクミラン

アーニー・マクミランは、ハリー・ポッターと同学年のホグワーツ魔法魔術学校の生徒で、ハッフルパフ寮に所属する魔法使いです。彼は監督生を務め、ダンブルドア軍団の忠実なメンバーでもありました。物語の初期にはハリー・ポッターに対して懐疑的な態度を取ることもありましたが、後に彼の最も献身的な支持者の一人となります。アーニーは、ハッフルパフ寮が重んじる「忠誠心」「献身」「公正さ」といった価値観を体現する重要な脇役として描かれています。

• 2年次 (秘密の部屋): 秘密の部屋が開かれた際、アーニーは同寮の友人ジャスティン・フィンチ―フレッチリーが石にされた事件をきっかけに、ハリー・ポッターが「スリザリンの継承者」ではないかと公然と疑いました。しかし、後にハーマイオニー・グレンジャーまでもが襲撃されたことで、ハリーが犯人であるはずがないと悟り、彼に誠実に謝罪しました。
• 4年次 (炎のゴブレット): 三大魔法学校対抗試合の代表選手としてハリーが選ばれた際、アーニーは彼が不正を働いたと信じ込み、「ポッターは臭い」バッジを身につけていました。この時期、彼はホグワーツの真の代表選手であるセドリック・ディゴリーを一貫して応援していました。
• 5年次 (不死鳥の騎士団): ハンナ・アボットと共にハッフルパフの監督生に就任します。ヴォルデモート卿の復活に関して、魔法省の公式見解に反してハリー・ポッターとアルバス・ダンブルドアの言葉を公に信じた数少ない生徒の一人でした。彼はハリーが主導した防衛術の学習グループ「ダンブルドア軍団」の結成に積極的に参加し、その忠実なメンバーとなりました。
• 7年次 (死の秘宝): ヴォルデモート卿の支配下となったホグワーツに留まり、ダンブルドア軍団を再結成して抵抗を続けました。最終決戦であるホグワーツの戦いでは、勇敢に戦いました。彼は年下の生徒たちを避難させる手助けをし、またハリー・ポッター、ロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャーが大量の吸魂鬼 (ディメンター) に襲われた際には、自らの守護霊を呼び出して彼らを救いました。

• 外貌: アーニーは「がっしりした (stout)」体格の少年として描写されています。
• 性格: 彼の性格は、少々もったいぶった、あるいは独善的な一面を持っています。しばしば自分が事情通であるかのように振る舞う傾向があります。しかしその一方で、彼の本質は非常に公正で、勇敢かつ忠実です。彼は自分が間違っていると認める謙虚さを持ち合わせており（秘密の部屋での謝罪がその好例）、一度信じた相手や理念に対しては揺るぎない忠誠を誓います。その性格は、典型的なハッフルパフ生と言えるでしょう。

• 学業成績: アーニーは有能な魔法使いであり、O.W.L.s (ふくろう試験) では少なくとも5科目で「優 (Outstanding)」の成績を収め、N.E.W.T. (いもり試験) レベルの魔法薬学の授業に進んでいます。
• 守護霊の呪文: 彼は実体のある守護霊を呼び出すという、高度な魔法を習得しています。彼の守護霊の姿は猪 (boar) であり、ホグワーツの戦いで吸魂鬼 (ディメンター) を撃退するために使用しました。
• 闇の魔術に対する防衛術: ダンブルドア軍団の一員として、ハリー・ポッターから様々な実用的な防衛呪文を学び、その技術を磨きました。

• ハリー・ポッター: 当初は疑いや対立がありましたが、物語が進むにつれてハリーの最も信頼できる味方の一人へと変化しました。特に5年次以降、彼のハリーへの忠誠心は揺るぎないものとなりました。
• ジャスティン・フィンチ―フレッチリー: 同じハッフルパフ生の親友です。アーニーがハリーを疑う最初のきっかけは、ジャスティンが襲われたことでした。
• ハンナ・アボット: 同じくハッフルパフの監督生であり、ダンブルドア軍団のメンバー。行動を共にすることが多い友人です。
• ダンブルドア軍団: 彼はこの組織の熱心なメンバーであり、ヴォルデモート卿と戦うという共通の目的の下で仲間たちと強い絆を築きました。

• Ernie (アーニー): ドイツ語の eornost（「真面目さ」「活力」「戦い」を意味する）に由来する名前「Ernest」の愛称です。これは彼の時折見せる真面目腐った態度と、戦いにおける勇敢さの両方を反映している可能性があります。
• Macmillan (マクミラン): スコットランドで一般的な姓で、ゲール語の MacMaoláin（「剃髪した者（聖職者）の息子」または「帰依者の息子」）に由来します。これは、一度信じた大義に対して忠実な彼の「信奉者」としての一面を示唆しているかもしれません。

• 純血の家系: アーニー・マクミランは純血の魔法使いであり、彼の家系は9世代連続で魔法族の血を引いていることが明かされています。（Pottermore）
• 映画での描写: 映画版ではルイス・ドイルが演じていますが、原作に比べてその役割は大幅に縮小されています。特にハリーとの対立や和解といった重要な場面の多くは描かれていません。