バーティー・ボットの百味ビーンズ
基本情報
* タイプ (Type): 魔法の菓子 * 所有者 (Owners): 一般に市販されており、特定の所有者はいない。主にハニーデュークスなどで販売されている。 * 製造者 (Maker): バーティー・ボット
記述と外観
バーティー・ボットの百味ビーンズは、見た目はマグル(非魔法族)のジェリービーンズと全く変わらない砂糖菓子である。様々な色や斑点模様のビーンズが混在しており、通常は小さな袋や箱に入れられて販売されている。その外見から味を推測することは不可能である。
魔法の特性と用途
この菓子の最大の特徴は、その名の通り「百味」、すなわち想像しうる限りのあらゆる味が存在することである。美味しい味と、極めて不味い、あるいは常軌を逸した味とが完全にランダムに含まれているため、食べる行為そのものが一種のゲームや賭けとなる。 作中で言及された味には以下のようなものがある。
- 美味しい味の例:
- マーマレード
- イチゴ
- ココナッツ
- コーヒー
- トースト味
- 不味い・奇妙な味の例:
- ほうれん草
- 肝臓
- 臓物
- ゲロ
- 土
- 草
- 石鹸
歴史
この菓子は、魔法使いのバーティー・ボットによって偶然発明された。伝えられるところによると、彼は美味しいお菓子を作ろうとしていたが、誤って汚れた靴下を一足、実験中の調合物に加えてしまったことがきっかけとされる。しかし、彼はその商業的可能性に気づき、「一口ごとに危険が潜む!」(A risk with every mouthful!) というスローガンを掲げて売り出した。(トレーディングカードなどの補足資料)
物語における役割
バーティー・ボットの百味ビーンズは、『ハリー・ポッターと賢者の石』において、ハリー・ポッターが魔法ワールドの奇妙で素晴らしい側面に初めて触れるきっかけの一つとして登場する。ホグワーツ特急の車内でロン・ウィーズリーから教えられ、二人は様々な味を試した。 物語の終盤、医務室でアルバス・ダンブルドアがハリーにこのビーンズについて語る場面は特に重要である。ダンブルドアは、若い頃にゲロ味のビーンズを食べて以来、この菓子が苦手になったと告白する。しかし、ハリーの前で気まぐれに一つ試食したところ、不運にも耳あか味を引き当ててしまう。このエピソードは、偉大な魔法使いであるダンブルドアの人間味あふれる一面やユーモアのセンスを読者に示す役割を果たしている。
幕後情報
* バーティー・ボットの百味ビーンズは、現実世界でも公式ライセンス商品として、米国の菓子メーカー Jelly Belly 社などから製造・販売されている。『ハリー・ポッター』シリーズのファンは、作中に登場する美味しい味と不味い味の両方を実際に体験することができる。(商品情報) * 映画シリーズやビデオゲームにも頻繁に登場し、魔法ワールドを象徴するアイテムとして描かれている。(映画設定)(ゲーム設定)