マウンテン・トロール
基本情報
- 種族 (Species): トロール (Troll) の一種
- 分類 (Classification): 魔法省分類 XXXXX(魔法使い殺しとして知られ、飼育・服従は不可能)(幻の動物とその生息地より)
- 生息地 (Habitat): 山岳地帯
- 特徴 (Characteristics): 巨大な体、驚異的な怪力、極端に低い知能、腐った靴下と公衆トイレを混ぜたような強烈な悪臭
身体的特徴と習性
マウンテン・トロールは、身長が12フィート(約3.6メートル)にも達する巨大な人型の魔法生物です。その肌は鈍い花崗岩のような灰色で、岩のようにゴツゴツしています。体つきはずんぐりむっくりで、小さなハゲ頭が大きな体のてっぺんに乗っています。脚は木の幹のように太く短く、足は平らで角質化しています。 知能は極めて低く、ほとんど何も考えずに行動します。その主な行動原理は暴力であり、手にした巨大な木製のこん棒を振り回して、行く手にあるものすべてを破壊します。目的がはっきりしないままうろついていることが多く、自分の存在に気づかれたことすら理解できない場合があります。また、その悪臭は非常に強烈で、遠くからでも存在を察知できるほどです。
物語における役割
マウンテン・トロールは、『ハリー・ポッターと賢者の石』において極めて重要な役割を果たします。
- ハロウィーンの襲撃事件: 1991年のハロウィーンの日、クィリナス・クィレル教授が賢者の石を盗み出すための陽動として、一匹のマウンテン・トロールをホグワーツ魔法魔術学校の地下牢に侵入させました。トロールが大広間に向かっているというクィレルの嘘の警告により、城内はパニックに陥ります。
- トリオの結束: この騒動の中、ハーマイオニー・グレンジャーが女子トイレに閉じ込められ、トロールに襲われます。彼女を助けるために駆けつけたハリー・ポッターとロン・ウィーズリーは、協力してトロールに立ち向かいました。ハリーがトロールの鼻に杖を突き刺して注意を引いている間に、ロンが教科書で学んだばかりの浮遊術、ウィンガーディアム・レヴィオーサを使い、トロール自身のこん棒を浮かせ、その頭上に落として気絶させました。
- 友情の確立: この事件は、それまでぎこちない関係だったハリー、ロン、ハーマイオニーの三人が、互いを認め合い、固い友情で結ばれる決定的なきっかけとなりました。ハーマイオニーが自分を助けてくれた二人を庇うために教授たちに嘘をついたことで、三人の絆は不動のものとなりました。
分類と弱点
ニュート・スキャマンダーの著書『幻の動物とその生息地』によれば、マウンテン・トロールは最も危険とされる「XXXXX」に分類されています。これは、彼らが非常に暴力的で、訓練や飼いならすことが不可能であることを示しています。 彼らの最大の弱点は、その 極端な愚かさ です。知能が低いため、単純な魔法や策略によって簡単に出し抜くことが可能です。ロンが浮遊術という基本的な呪文で打ち負かしたように、その圧倒的な怪力も、賢明な魔法使いの前では必ずしも絶対的な脅威とはなりません。
幕後情報
- 映画での描写: 映画『ハリー・ポッターと賢者の石』では、マウンテン・トロールは原作の記述に忠実な姿でCGによって描かれました。その巨大さ、破壊的な力、そして愚鈍な表情がリアルに表現されています。(映画設定)
- 民話におけるトロール: トロールは、北欧のスカンジナビア神話に登場する伝説の生物が元になっています。一般的に、醜く、知性が低く、人間に敵対的な存在として描かれることが多いです。