マルコム

マルコム (Malcolm) は、ハリー・ポッターのいとこであるダドリー・ダーズリーの遊び仲間の一人であり、彼が率いるいじめっ子グループのメンバーです。彼はマグルであり、物語の初期において、ハリーがダーズリー家でいかに孤立し、過酷な環境に置かれていたかを象徴する脇役の一人として登場します。

マルコムに関する記述は、物語の極めて初期に限定されています。 1991年6月、ダドリー・ダーズリーの11歳の誕生日に、彼はダドリーの親友であるピアーズ・ポルキスや、デニス、ゴードンといった他の仲間たちと共に、動物園へのお出かけに招待されました。この一行には、預け先がなかったためにハリー・ポッターも同行していました。 動物園の爬虫類館で、一行はブラジル産ボア・コンストリクターの展示の前で立ち止まりました。ダドリーとピアーズがガラスを叩いても蛇が動かなかったため、彼らはすぐに飽きてその場を離れました。しかし、ハリーが蛇と心を通わせた（と本人は思っていた）直後、展示ケースのガラスが不可解にも消失し、蛇が逃げ出すという事件が発生します。この騒動の際、マルコムもその場に居合わせ、パニックに陥ったと考えられます。 この動物園での一件以降、マルコムが物語本編で言及されることはありません。

原作において、マルコム個人の外見に関する具体的な描写はありません。しかし、彼が所属するダドリーの仲間たちは、総じて「大きくて愚鈍（big and stupid）」と表現されていることから、マルコムも同様の体格や雰囲気を持っていた可能性があります。 性格については、彼がダドリーのグループの一員であることから、いじめを楽しみ、ハリーを仲間外れにすることに加担していたことが示唆されます。彼らは「ハリー狩り」という遊びに興じており、マルコムもその加害者の一人であったと考えられます。

マルコムはマグルであり、いかなる魔法能力も持っていません。

• ダドリー・ダーズリー: グループのリーダーであり、友人。マルコムはダドリーに従い、彼の行動に同調していました。
• ピアーズ・ポルキス、デニス、ゴードン: 同じグループに所属する遊び仲間です。
• ハリー・ポッター: いじめの標的。彼らは集団でハリーを追いかける「ハリー狩り」という遊びを行っていました。

「マルコム (Malcolm)」はスコットランド・ゲール語由来の男性名で、「聖コルンバの帰依者」または「聖コルンバのしもべ」を意味する Máel Coluim に起源を持ちます。作中での彼の役割と名前の間に、特に深い象徴的な関連性は見出されていません。

• 映画『ハリー・ポッターと賢者の石』では、俳優のリチャード・マクリン (Richard Macklin) がマルコム役を演じました。（映画設定）