マーリンの試練

マーリンの試練は、伝説的なスリザリンの魔法使い、マーリンによって作られた一連の魔法のパズルである。各試練の開始地点は、渦巻くような複雑な模様が刻まれた円形の石のプラットフォームによって示されている。プラットフォームの中央には、ゼニアオイの葉 (Mallowsweet Leaves) を置くための小さな窪みがある。 試練を起動すると、周囲の環境にパズルの構成要素(例:燭台、巨石、石柱など)が出現または変化する。試練を正常に完了すると、起動地点の石のプラットフォームは緑豊かな蔦や葉で覆われ、その試練が解決済みであることを示す。(ゲーム『ホグワーツ・レガシー』)

マーリンの試練の主な目的は、魔法使いや魔女の観察力、論理的思考、そして特定の魔法を使いこなす能力を試すことにある。試練を起動するには、必ずゼニアオイの葉を一枚、開始地点の台座に捧げる必要がある。 試練の種類は多岐にわたり、それぞれ異なるアプローチと呪文が要求される。以下に代表的な試練の種類を挙げる。

  • 火のパズル: インセンディオコンフリンゴを使い、制限時間内に複数の燭台や松明に点火する。
  • 巨石のパズル: デパルソウィンガーディアム・レビオーサを駆使して、巨大な球体の石を傾斜した地面を転がし、窪みにはめる。
  • 石柱の破壊: コンフリンゴや基本的な呪文で、特定のシンボルが描かれた9つの脆い石柱を破壊する。
  • 蛾の誘導: ルーモスの光で光に引き寄せられる性質を持つ魔法の蛾の群れを、3つの石造りの祭壇へと導く。
  • 彫像の修復: レパロを使い、破壊された3つの彫像を元の姿に修復する。
  • キューブのパズル: フリペンドを使い、キューブ状の石の上面に描かれたシンボルを、その土台のシンボルと一致させる。
  • 小球の収集: アクシオを使い、散らばっている複数の小球を、対応する数の窪みがある台座に集める。

これらの試練をクリアすることは、魔法使いとしての能力を証明するだけでなく、ゲーム『ホグワーツ・レガシー』の世界では、装備を保管できる容量を増やすという実用的な報酬が得られる。(ゲーム『ホグワーツ・レガシー』)

これらの試練は、マーリンホグワーツに在学していた時代に制作された。彼は、一部のスリザリン寮生がマグルとの対立にばかり目を向けていることを憂い、彼らの注意をより建設的で楽しい活動に向けるためにこれらのパズルを考案したとされる。マーリンは、魔法界と非魔法界が対立するよりも、世界にはもっと探求すべき素晴らしいことがあると信じていた。 この歴史的背景は、ゲーム『ホグワーツ・レガシー』に登場する魔法史研究家、ノラ・トレッドウェル (Nora Treadwell) によって語られる。(ゲーム『ホグワーツ・レガシー』)

マーリンの試練は、ゲーム『ホグワーツ・レガシー』において、広大なオープンワールドに散りばめられた主要な収集・探索要素として機能する。プレイヤーはローワー・ホグズフィールドノラ・トレッドウェルと出会うことで、これらの試練の存在を初めて知る。 試練を解くことは、ゲームプレイを有利に進めるための重要な手段であり、プレイヤーに世界の探索を促す役割を担っている。しかし、この概念はゲーム独自のものであり、J.K. ローリングによる原作小説7作品には一切登場しない。(ゲーム『ホグワーツ・レガシー』)

  • マーリンの試練は、2023年に発売されたビデオゲーム『ホグワーツ・レガシー』のために創作された、全く新しい設定である。
  • この要素は、J.K. ローリングが執筆した原作小説の正典(カノン)には含まれない。
  • ゲームデザインの観点から、これらのパズルはプレイヤーが習得した多様な呪文を探索中に活用する機会を提供し、ゲームプレイに深みを与える目的で設計されている。