首なし狩り

首なし狩り (The Headless Hunt)

首なし狩りとは、斬首によって命を落とした幽霊たちによって構成される、非常に排他的なクラブである。彼らは幽霊馬に乗り、しばしば自分たちの頭部を使ったスポーツ(首ホッケーなど)に興じながら、狩りのように集団で駆け回ることを主な活動としている。このクラブは、ホグワーツ魔法魔術学校グリフィンドール寮付き幽霊である首なしニックが、そのメンバーになることを熱望していたことで知られている。

首なし狩りへの参加資格はただ一つ、志願者の頭部が胴体から完全に切断されていることである。この規則は極めて厳格に適用される。 首なしニックは、生前「中途半端な」斬首刑に処されたため、彼の頭部は約半インチ(1センチ強)の皮膚と腱でかろうじて胴体と繋がっている。この理由により、彼の首なし狩りへの入会申請は500年近くにわたって繰り返し却下され続けてきた。この事実は、彼にとって大きな屈辱とコンプレックスの原因となっている。

首なし狩りのメンバーは、以下のような活動を行っていることが確認されている。

  • 狩りのシミュレーション: 幽霊馬に乗り、角笛を吹き鳴らしながら集団で荒野を疾走する。
  • 首を使ったスポーツ: 自身の頭部をボール代わりにして行う様々な競技。
    • 首ホッケー (Head Hockey): 自身の頭部を打ってゴールを目指す。
    • 首ポロ (Head Polo): 馬上で行うポロ。
    • 馬上首落とし (Head Jousting): 馬上槍試合の要領で、相手の首を落とすことを目的とする競技。

首なし狩りは、主に『ハリー・ポッターと秘密の部屋』において重要な役割を果たす。

  • 首なし狩りの概念は、ヨーロッパ、特にケルト神話やゲルマン神話に伝わる「ワイルドハント(Wild Hunt)」という民間伝承から着想を得ている可能性がある。ワイルドハントは、超自然的な狩人の一団が空や大地を駆け巡るという伝説である。
  • 映画『ハリー・ポッターと秘密の部屋』では、死者の日パーティーのシーンは撮影されたものの、最終的な劇場公開版からはカットされた。(映画設定)