* タイプ (Type): 魔法薬の材料店、薬問屋 * 場所 (Location): イギリス、ロンドン、ダイアゴン横丁 * 所有者 / 居住者 (Owner/Residents): 不明 * 主な特徴 (Key Features): 腐った卵とキャベツが混ざったような独特の匂い、多種多様な魔法薬の材料
アポセカリーは、ダイアゴン横丁に位置する魔法薬の材料を専門に扱う店である。店内は、床に置かれたぬるぬるしたものの入った樽、棚に並べられたハーブや乾燥した根、色鮮やかな粉末の入った瓶、そして天井から吊るされた羽根の束、牙の連なり、もつれた鉤爪などで満たされている。 この店は、腐った卵と腐ったキャベツを混ぜたような強烈な匂いがすることで知られている。ハリー・ポッターが11歳で初めて訪れた際、この匂いと店内の奇妙な品々に強い印象を受けた。店内で販売されている商品には、1本21ガリオンもする銀色のユニコーンの角や、1さじ5クヌートのキラキラ光る黒いカブトムシの目玉など、様々な価格帯の材料が含まれている。 店の歴史に関する詳しい記述は原作にはないが、ダイアゴン横丁の他の店と同様、古くから存在していると考えられる。
この店は、ホグワーツ魔法魔術学校の生徒たちが学年始めに魔法薬学の授業で必要となる材料を購入する主要な場所である。 * 『ハリー・ポッターと賢者の石』では、ハリー・ポッターがルビウス・ハグリッドと共に初めて学用品を買いに訪れた。ここで彼は、魔法界の品物の価値(例えばユニコーンの角がいかに高価であるか)を初めて知ることになる。 * 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』では、ハーマイオニー・グレンジャーがポリジュース薬を調合するためにバイコーンの角やブームスラングの皮といった材料を必要としたが、彼女はこれらを店で購入するのではなく、セブルス・スネイプの研究室から盗み出した。しかし、このエピソードは、そうした希少な材料が専門店で扱われていることを示唆している。 * 熟練した魔法薬の作り手にとっても重要な供給源であり、ホラス・スラグホーンのような人物も利用していたと考えられる。
原作では店の内部について詳細な区画は描写されていない。主に以下の要素で構成される単一の店舗空間として描かれている。 * 店舗フロア: 樽、棚、カウンターが配置され、客が商品を選び購入する主要な空間。 * 商品棚: 壁際に設置され、様々な材料が入った瓶が並べられている。 * 天井: 羽根や牙などが吊るされている。
* 映画『ハリー・ポッターと賢者の石』では、店の看板に Slug & Jiggers Apothecary (ナメクジとジガーの薬問屋)という正式名称が記されている。この名称は原作小説には登場しないが、ファンの間で広く認知されている。(映画設定) * 「Apothecary」という言葉は、現代の「薬剤師 (pharmacist)」にあたる古い英語であり、医師の処方に基づき薬を調合・販売する専門家を指す。この古風な名称は、魔法界の時代がかった雰囲気を強調している。