ユニコーンの角

ユニコーンの角

ユニコーンの角は、魔法生物であるユニコーンの額から生える、一本の螺旋状の角です。成熟したユニコーンの角は白く輝き、非常に硬いとされています。魔法薬の材料として使用される際は、通常、粉末状に砕かれます。 角そのものを一本丸ごと手に入れることは極めて稀であり、非常に高価で取引されます。『ハリー・ポッターと謎のプリンス』では、ホラス・スラグホーンダイアゴン横丁薬屋で粉末状の角が「一袋十ガリオン」で売られていると述べており、その価値の高さがうかがえます。

ユニコーンの角は、その生物が持つ強力な魔法特性、特に治癒と浄化の力を宿しています。

  • 解毒剤としての利用: 角の最も知られた用途は、強力な解毒剤の材料となることです。その浄化作用は多くの毒を中和する力があり、一年生の魔法薬の授業で習う「解毒薬」にも含まれています。セブルス・スネイプが最初の授業でハリー・ポッターに問いかけた質問の一つに、ベゾアール石とユニコーンの角のどちらを毒に対する防御策として用いるかというものがありました。
  • その他の魔法薬: その希少性と強力な魔力から、高度で複雑な魔法薬の調合にも使用されると考えられています。特に、生命力や清浄さが求められる調合において重要な役割を果たします。
  • 関連する魔力: ユニコーンの体の部位は、角だけでなく、その血液と毛も強力な魔法の源です。
    • ユニコーンの血: 瀕死の人間を死の淵から救い出すほどの強力な生命力を与えますが、神聖な生き物を殺した代償として「呪われた命」を生きることになります。
    • ユニコーンの毛: の芯材として非常に人気があり、忠実で一貫性のある魔法を生み出し、闇の魔術に最も染まりにくいとされています。
  • ユニコーンの角が持つ治癒の力は、西洋の古くからの伝承に基づいています。現実世界の神話でも、ユニコーンの角(アリコーンとして知られる)は毒を中和し、病を癒す力があると信じられていました。
  • 様々なビデオゲームシリーズ、特に『ホグワーツ・レガシー』などでは、ユニコーンの角はプレイヤーが収集・使用できる貴重な魔法薬の材料として頻繁に登場します。(ゲーム設定)