ドラゴンの心臓の琴線
基本情報
記述と外観
ドラゴンの心臓から取られた神経線維で、著名な杖作りであるギャリック・オリバンダーが使用する3つの「最高の杖芯」の一つです。外観に関する具体的な記述は原作にはありませんが、非常に強力な魔法を秘めた素材として知られています。
魔法特性と用途
ドラゴンの心臓の琴線を芯材とする杖は、最も強力な力を持ち、華々しい呪文を放つ傾向があります。他の杖芯に比べて学習が早く、一度習得した呪文を忘れにくいという特性を持ちます。
歴史
ギャリック・オリバンダーは、自身の店で販売する杖の芯材として、不死鳥の羽根、ユニコーンの毛と並び、このドラゴンの心臓の琴線を「最高の杖芯」 (Supreme Cores) として使用しています。オリバンダーによれば、彼の父は質の劣る芯材も使っていましたが、彼は最高の品質を追求し、これら3種類に絞ったとされています。(Pottermore)
イギリス以外の杖作り、例えばグレゴロビッチなどもこの芯材を使用していたことが知られています。
物語における役割
ドラゴンの心臓の琴線は、物語全体を通して重要な役割を果たす多くの登場人物の杖の芯材として登場します。
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ビクトール・クラムの杖: グレゴロビッチ製の杖で、芯材にドラゴンの心臓の琴線が使われていました。オリバンダーは「普通の杖よりずっと太く、がっしりしている」と評しています。
ベラトリックス・レストレンジの杖: クルミ材の杖で、芯材はドラゴンの心臓の琴線でした。彼女が数々の残虐な行為に用いましたが、マルフォイの館での戦闘の後、ハリーたちに奪われました。
ルシウス・マルフォイの杖: ニワトコ材で、芯にドラゴンの心臓の琴線が使われていました。「7人のポッターの戦い」の際に
ヴォルデモート卿が使用しましたが、ハリーの杖が自己防衛的に放った魔法によって破壊されました。
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舞台裏情報
杖芯に関する詳細な比較情報の多くは、J.K. ローリングがウェブサイト「ポッターモア」 (Pottermore) で公開した文章に由来します。「最高の杖芯」という概念もポッターモアで初めて明確に定義されたものであり、ドラゴンの心臓の琴線はその力強さと呪文の習得の速さから、オリバンダーに選ばれた芯材の一つとされています。