ペンシーブ (Pensive) は、記憶を保存し、再体験するための魔法の道具です。最も有名なものはホグワーツの校長室にあり、浅い石製の盆のような形状をしています。その縁には、ルーン文字や不可解な記号が刻まれています。 盆の中には、気体でも液体でもない、銀白色の物質が渦巻いています。これは、杖を使って人のこめかみから引き出された「記憶」そのものです。記憶がペンシーブの中にあるとき、それは雲のように輝き、明るい銀色の光を放ちます。
ペンシーブの主な魔法的機能は、記憶の客観的な再調査を可能にすることです。使用者は以下の方法で記憶を体験できます。
この道具の最大の利点は、当事者としてではなく、第三者の視点で記憶を再検討できる点にあります。これにより、感情的な影響を排し、見過ごしていた細部に気づくことが可能になります。また、複数の人物が同時に同じ記憶を体験することもできます。
ホグワーツにあるペンシーブの起源は非常に古く、正確な製造者は不明です。それは、ホグワーツ魔法魔術学校の四人の創設者によって、彼らが城を建設する土地で半ば埋まっている状態で発見されました。(Pottermore) アルバス・ダンブルドアは、ヴォルデモート卿に関する重要な記憶を何年にもわたって収集し、このペンシーブに保管していました。彼はこれらの記憶を使い、ハリー・ポッターにトム・リドルの過去を教えました。 また、セブルス・スネイプも個人用のペンシーブを所有しており、ハリー・ポッターへの閉心術 (オクルメンシー) の個人教授の際に、ハリーに見られたくない記憶を抜き出すために使用しました。
ペンシーブは物語のプロットを動かす上で極めて重要な役割を果たしました。