学校への特別功労賞は、ホグワーツ魔法魔術学校の生徒に与えられる非常に名誉ある賞です。その物理的な形態は、美しく磨き上げられた大きな金の盾、あるいはトロフィーとして授与されます。 盾の中央にはホグワーツの紋章が刻まれており、その下には受賞者の名前と、受賞理由となった功績が記されています。この賞はトロフィー室に他の賞と共に飾られ、受賞者の栄誉を永続的に称えます。
この賞自体に、特定の能動的な魔法の力が備わっているという記述は原作にはありません。その主な機能は、学校に対して並外れた貢献をした生徒の功績を公式に認め、その名誉を称えることにあります。 この賞は極めて稀にしか授与されないため、受賞はホグワーツの歴史において特筆すべき出来事と見なされます。
この賞の歴史において、物語上重要な受賞例が二つあります。
約50年前、当時5年生だったトム・マールヴォロ・リドル (若き日のヴォルデモート卿) がこの賞を受賞しました。表向きの理由は、彼が秘密の部屋を開いたとされるルビウス・ハグリッドと、そのペットであるアクロマンチュラのアラゴグを告発し、マグル生まれの生徒への襲撃を終わらせたという功績によるものでした。しかし、これはリドルが巧妙に仕組んだ嘘であり、真のスリザリンの継承者は彼自身でした。この受賞は、彼の欺瞞に満ちた学生時代の象徴となります。
ハリー・ポッターの2年目に、彼とロン・ウィーズリーは秘密の部屋の謎を解き明かし、内部に潜んでいたバジリスクを倒し、トム・リドルの日記を破壊しました。この功績により、アルバス・ダンブルドア校長は二人に対して学校への特別功労賞を授与しました。この出来事は、50年前にルビウス・ハグリッドに着せられた汚名をそそぐとともに、ハリーとロンの真の勇気を証明するものとなりました。