「服従の呪文」は、磔の呪文 (クルーシオ)、死の呪い (アバダ・ケダブラ) と並ぶ三つの許されざる呪文の一つです。魔法界の法律で、人間に対してこの呪文を使用することは固く禁じられており、違反した者はアズカバンでの終身刑に処されます。 この呪文は、術者が被術者の行動を完全に制御できるため、闇の魔術の中でも特に危険で陰湿なものとされています。第一次魔法戦争の終結後、ヴォルデモート卿に仕えた多くの死喰い人は、服従の呪文によって操られていただけだと主張して罪を逃れました。その代表的な例がルシウス・マルフォイです。 物語における主な使用例は以下の通りです。
服従の呪文を効果的に行使するには、強力な魔力と、相手を完全に支配しようとする強い意志が必要です。中途半端な意志では、呪文の効果は弱まります。 この呪文に対する直接的な反呪は存在しません。唯一の対抗策は、極めて強い意志の力で術者の命令に抵抗することです。被術者は、呪文がもたらす心地よい無抵抗の状態を自らの力で打ち破らなければなりません。作中では、ハリー・ポッターがこの呪文に複数回抵抗することに成功した数少ない魔法使いの一人として知られています。また、バーテミウス・クラウチ・ジュニアも、父の支配に対して時折抵抗を見せていました。