ふくれ薬
基本情報
説明と魔法特性
ふくれ薬は、接触したものを即座に膨張させる効果を持つ基本的な魔法薬です。液体が触れた生物の身体の一部(例えば鼻や目)は、まるで空気を過剰に送り込まれたかのように、異常な大きさまで膨れ上がります。この効果は非常に速く、強力に現れます。 この薬はホグワーツ魔法魔術学校の2年生の魔法薬学の授業で教えられる標準的なカリキュラムの一部であり、魔法薬調合の基礎技術を学ぶ上で重要な役割を果たします。その直接的で分かりやすい効果から、学生が悪ふざけに用いることもあります。 この薬の効果を元に戻すには、対になる解毒薬、すなわち縮み薬 (Deflating Draught) を投与する必要があります。
作中での登場
ふくれ薬が物語で明確に登場するのは、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』においてです。2年生のセブルス・スネイプ先生が担当する魔法薬学の授業で、生徒たちはこの薬の調合に取り組みます。 授業中、ハーマイオニー・グレンジャーがドラコ・マルフォイの注意を逸らすために投げたフィリバスター博士の飛んでもない火花も出ないウェットスタート花火がグレゴリー・ゴイルの大鍋に落ち、爆発を引き起こしました。その結果、調合中だったふくれ薬が教室中に飛び散り、多くの生徒にかかってしまいました。 この事故により、生徒たちの鼻はメロンほどの大きさに、腕は棍棒のように膨れ上がり、教室はパニックに陥りました。スネイプ先生は直ちに縮み薬を用意して生徒たちを治療しましたが、この騒動はハリー・ポッターとロン・ウィーズリーがポリジュース薬の材料をスネイプ先生の個人棚から盗み出すための重要な隙を作りました。
幕後情報
- 原作小説ではふくれ薬の材料について具体的な言及はありませんが、ゲーム『ハリー・ポッターと秘密の部屋』では、フグの目玉 (Puffer-fish eyes)、乾燥イラクサ (Dried nettles)、コウモリの脾臓 (Bat spleens) が材料として設定されています。(ゲーム設定)